• 神話の里「宮崎県・日之影町」で60年以上わら細工をつくり続けている「わら細工たくぼ」。長寿を願う飾り「祝亀(いわいがめ)」が出来上がるまでの工程を見せていただきました。4人で力を合わせてつくる、わら細工です。
    (『天然生活』2020年4月号掲載)

    長寿の象徴「亀」をモチーフにした、縁起物のわら細工

    画像: 長寿の象徴「亀」をモチーフにした、縁起物のわら細工

    神話の里「宮崎県・日之影町」で、60年以上しめ縄とわら細工をつくり続けている「わら細工たくぼ」。

    たくぼのわら細工は、鶴や亀、鳥など縁起のよいものをかたどっています。

    本記事で紹介するのは、長寿の象徴「祝亀(いわいがめ)」。

    一歩一歩あゆみを進めることから、「継続」の象徴としても親しまれています。

    祝亀が出来上がるまでの工程を見せていただきました。

    * * *

    前回のお話はこちら

    長寿を願う「祝亀」のわら細工ができるまで

    「わら細工たくぼ」の作業はみんなでつくる、分業制。順を追って見てみましょう。

    輪っかを綯(な)うのは2代目・稔さん

    画像: しめ縄歴は40年以上!輪っかをつくります

    しめ縄歴は40年以上!輪っかをつくります

     霧吹きで水を吹き付けて準備したわらを両手で転がすように綯う。

    画像1: 輪っかを綯(な)うのは2代目・稔さん

     足で支えながら、縄づくり。「足の指で挟むから、足袋をはいています」

    画像2: 輪っかを綯(な)うのは2代目・稔さん

     わらでゴシゴシしごく。凸凹がなめらかになり、目の細いわら細工に。

    画像3: 輪っかを綯(な)うのは2代目・稔さん

     太さの違うわらを、同じ円の大きさに仕上げるのが腕の見せどころ。

    画像4: 輪っかを綯(な)うのは2代目・稔さん

    亀の甲羅は、3代目・陽一郎さん

    画像: わら綯いの美しさには定評あり!

    わら綯いの美しさには定評あり!

     わらを扇状に広げながらねじり、亀の甲羅部分を編み込んでいく。

    画像1: 亀の甲羅は、3代目・陽一郎さん

     亀の形を決める大事な作業。しっかり編んだら麻ひもで結ぶ。

    画像2: 亀の甲羅は、3代目・陽一郎さん

     足で踏んで形づくり。甲羅の丸みのある立体感をつくりだす。

    画像3: 亀の甲羅は、3代目・陽一郎さん

     4つの端を麻ひもでギュッと結び、亀の四つ足部分をつくる。

    画像4: 亀の甲羅は、3代目・陽一郎さん

     はさみで整える。わらで曲線を描くのは高度な技術が必要。床に置いてバランスを見る。

    画像5: 亀の甲羅は、3代目・陽一郎さん

    頭と組み立ては佐藤さん

    画像: 亀の頭を担当します!

    亀の頭を担当します!

    10 両足の指で棒を固定。わらをきつくねじって、亀の頭部分をつくる。

    画像1: 頭と組み立ては佐藤さん

    11 2代目・稔さんがつくった輪っかに頭と甲羅を付けて組み立てる。

    画像2: 頭と組み立ては佐藤さん

    12 ここまでくると、亀とわかる姿に。甲羅の大きさに合わせて頭も調整。

    画像3: 頭と組み立ては佐藤さん

    亀の尻尾は山木さん

    画像: 繊細な作業が得意です!

    繊細な作業が得意です!

    13 亀の尻尾づくり。準備した稲穂を、細い金棒を使って刺していく。

    画像1: 亀の尻尾は山木さん

    14 長い穂と短い穂を選別し、ふわっ仕上がるように刺すのがポイント。

    画像2: 亀の尻尾は山木さん

    15 祝亀の完成! 尻尾の稲が黒い、黒米バージョンもある。

    画像3: 亀の尻尾は山木さん
    画像: 黒米バージョン

    黒米バージョン


    〈撮影/森本菜穂子 取材・文/大野麻里〉

    わら細工たくぼ
    3代目の甲斐陽一郎さんを中心に、宮崎県の日之影町でしめ縄とわら細工をつくる。「たくぼ」とは、この地域で番地の代わりに家を指す屋号。甲斐家の場所は古くからたくぼと呼ばれており、そこから陽一郎さんが名づけたそう。
    https://takubo753.jp/

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    * * *

    天然生活オンラインショップでたくぼのわら細工を販売します。

    画像1: 長寿を願う、縁起物のわら細工「祝亀(いわいがめ)」ができるまで/わら細工たくぼ

    毎年大変ご好評をいただいている、「わら細工たくぼ」の縁起物の飾りを天然生活オンラインショップで販売します。

    3代目甲斐陽一郎さんの指揮のもと、宮崎県・高千穂郷で制作されるわら細工。

    職人による美しい日本の文化と暮らしの道具で、幸せな1年をお過ごしください。

    ▼商品ページはこちらから
    https://shop.tennenseikatsu.jp/search?q=%E3%82%8F%E3%82%89%E7%B4%B0%E5%B7%A5%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%81%BCL

    天然生活 ONLINE SHOP
    https://shop.tennenseikatsu.jp/

    画像2: 長寿を願う、縁起物のわら細工「祝亀(いわいがめ)」ができるまで/わら細工たくぼ



    This article is a sponsored article by
    ''.