(『天然生活』2021年10月号・別冊付録掲載)
症状別のお手当て
風邪のひき始めや、月経痛、冷えといった体の不調だけでなく、なんとなく感じる心の不調にも、ぬか温湿布はおすすめです。
気持ちがいいと感じる場所に、そっと当ててみてください。
※「ぬか温湿布」のつくり方はこちらから
のど・鼻水に
のどの痛みや鼻水といった風邪の初期症状には、首にぬか温湿布を。首には太い血管が通っているため、首を温めることで全身が温まり、免疫力を高めてウイルスを追い出すことにもつながります。
血行もよくなるので、頭痛や肩凝りの緩和にも。
咳に
鎖骨窩(さこっか・鎖骨の上のくぼみ)は呼吸と関係が深く、肺の急所ともいわれています。なので、咳が出るときには、鎖骨窩のお手当てを。
写真のように片方ずつ順に温めてもいいですし、ぬか温湿布がふたつあれば、左右をいっぺんに温めても。
不安・心配に
不安や心配ごとがあるときは、緊張して胸が縮こまっています。そんなときは肘を温めることで、胸の緊張がほどけてきます。
また、肘は心臓と関係があるといわれていて、肘を温めることで動悸が落ち着き、心がほっとして穏やかな気持ちになってきます。
月経痛に
月経痛は、経血を押し出そうとして子宮が収縮することで起こります。冷えていると血行が悪くなり、子宮の筋肉もこわばるため、痛みの原因に。
そこで、下腹部を温めて、血行をよくします。ほかに、仙骨や足の付け根なども、温めるといいでしょう。
緊張・不眠に
緊張や不眠、ストレスには、仙骨を温めます。緊張していると体が縮こまり、骨盤もぎゅっと締まってしまいます。
そこで、骨盤の中心にある仙骨にぬか温湿布をしてこわばりを解消すると、全身の緊張もゆるめることができます。
冷えに
体が冷えてしまったな、というときには、足首にぬか温湿布をしましょう。足首には太い血管が通っているので、ここを温めることで、全身がぽかぽかしてきます。
寝るときに、ぬか温湿布を湯たんぽ代わりに布団に入れて、足元を温めるのもおすすめです。
<監修・制作/山上かさね・亮 撮影/鈴木静華 取材・文/長谷川未緒>
山上かさね・亮(やまかみ・かさね、りょう)
かさねさんは人形作家。子育てを機にシュタイナー教育に出合い、人形づくりを始める。夫の亮さんは、子育て講座を全国で開催している。https://nukabukuro.base.shop/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです