• 生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。冬の水分補給について。

    猫の水分補給。冬に水を飲ませる工夫

    どんどん寒くなっていくこの季節。人間も、冷たい飲み物から、温かい飲み物へと好みが変化していく時期ですね。

    同時に、夏場はすぐに水分を摂取していましたが、こう寒いとなかなか喉が乾かないという方もおられるのではないでしょうか?

    実は、猫も同じ。

    夏は喉が渇けば水を飲んでくれましたが、寒くなってくるにつれ、水分摂取が減ってしまうのが悩みの種です。

    我が家も、毎年、どうにかして水を飲んでもらおうと、お高いフードボウルを買ってみたり、水が流れる電気の水飲み場を設置したりと試していましたが、実は、今年、一番飲んでくれる器を見つけました。

    それが、なんと百円ショップの人間用の普通の陶器の小ぶりな器。

    画像1: 猫の水分補給。冬に水を飲ませる工夫

    これを、何個も買って、あらゆる場所(リビングのテーブル、寝室の日の当たるところ、洗面所、仕事部屋のぬくぬくカーペットの近く、一応、ごはん皿の隣りにも)に設置したら、びっくりするくらいの大人気。こまめにチェックしなければ、いつも空っぽになるくらいのお気に入り具合です。

    もちろん、猫たちにも好みがあると思うので、百円ショップのものというのは我が家の場合ですが、冬場の猫が水を飲みやすくするのには、いくつかポイントがあるのだとか。

    たとえば、こんな感じです。

    (1)ごはんとは離れた場所に。温かい場所に水飲み場を

    猫のウォーターボウルは、みなさん、どこに置かれているでしょうか?

    案外、ごはんのすぐ近くという方は多いのではと思います。

    ところが、実は猫は昔、水を飲む場所を狩り場とは別に持っていたのだそうです。そのため、今でも、ごはんとお水が離れた場所にあるほうが飲んでくれる率があがるのだとか。

    さらに、複数、水飲み場があると、何かのついでに飲んでくれるので、飲水量がアップ

    また、寒い季節は、寒い場所にお水があるとそこに行くのを嫌がるので、ひなたなど、暖かい場所に置くと良いようです。

    画像2: 猫の水分補給。冬に水を飲ませる工夫

    (2)お水はぬるめに

    猫は「猫舌」と思われがちですが、実が、冷たいものもあまり好きではありません。

    我が家の子も、冷蔵庫に入れておいたウェットフードを出すと、しばらくして常温になるまで口をつけなかったり。

    そのため、お水もあまり冷たすぎると飲んでくれる率が減ってしまいます。なるべくこまめに、ぬるま湯に変えてあげると、喜んでくれる印象です。

    画像3: 猫の水分補給。冬に水を飲ませる工夫

    (3)それでも飲まない場合はウェットフードを

    お水の置き場や温度に気を配っても飲んでくれない子には、ウェットフードを積極的にあげるとよいかもしれません。

    さらに、少しぬるま湯で薄めて、水分量の多いウェットにすれば、それだけで飲水量は増えます。

    猫は大体、4キロくらいの子で、1日に210ミリリットルほど飲んでもらいたいものです。およそカップ一杯分くらい。

    猫の慢性的な水不足は、尿路結石や膀胱炎、腎臓の病気を引き起こしかねないので注意が必要ですね。

    少し気にかけて見てあげて、冬場もしっかり水分補給して、うるおった体で元気に過ごしましょう!


    画像4: 猫の水分補給。冬に水を飲ませる工夫

    咲セリ(さき・せり)
    1979年生まれ。大阪在住。家族療法カウンセラー。生きづらさを抱えながら生き、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていたところを、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動をしたり、新聞やNHK福祉サイトでコラムを連載したり、生きづらさと猫のノンフィクションを出版する。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」(KADOKAWA)、精神科医・岡田尊司との共著『絆の病──境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました──妻と夫、この世界を生きてゆく』(ミネルヴァ書房、解説・林直樹)、『息を吸うたび、希望を吐くように──猫がつないだ命の物語』(青土社)など多数ある。

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