室内履きの悩み
夏、室内でビーチサンダルを履くようになったのは、鎌倉で暮らしていた頃からだと記憶しています。所謂スリッパのような形のものは、夏は足先が蒸れてしまいます。元々、ビーチサンダルがすきということもあり、暑い季節は「部屋でもビーチサンダルでいいのでは? 」が、はじまりでした。
足をさっと入れるだけの室内履きは、パタパタして歩きにくい時があります。慌てていると脱げてしまうことも。階段がある家に住んでいた時は、慎重に上り下りをしていましたが、それでも急いでいると脱げてしまうことがよくありました。
でも、何か履いていないとフローリングの床はひんやりします。冷えは万病のもと。何かしら足元には、必要なのです。
少し前までは「夏はビーチサンダル」「秋・冬・春は室内履き」とわけていました。年齢を重ね、住まいがコンパクトになったからでしょうか。室内履きが脱げないようにと、無意識に脚に力が入っていることに気がつきました。そんなことから、1年中ビーチサンダルにしてみようと思ったのです。暑い季節は素足で。それ以外の季節は、ビーチサンダル+5本指ソックスにしています。
なかなか、いいです。安定感があります。ぬげることもありません。足の指も自由に動きます。ひとつ、気になるとしたら、見た目があまりすてきではないことでしょうか。
転ばないためにできること
50歳になるすこし前。わたしは左脚を骨折したことがあります。半月板損傷というものだったのですが、1ヶ月ほど、ギプス生活でした。当時は、その脚で車の運転もしていました。その時より、これからのほうが、キズの治りがよくないのは目に見えています。リハビリにも時間がかかるはずです。
歳を重ねると、室内での転倒がケガの上位に挙げられます。少しの段差につまずく、転ぶなど、若い頃には考えられなかった理由からです。これからは、変化の時期。まずは「ケガをしないように」です。
60歳のメモ
1 歩きやすい室内履きについて考えてみる
2 脚の健康について見直す
3 脚の筋力を保てるよう運動など習慣にする
4 室内で転倒しないように段差など気にかけておく
5 寒い季節は足が冷えないようにする
広瀬裕子(ひろせ・ゆうこ)
エッセイスト、設計事務所岡昇平共同代表、other: 代表、空間デザイン・ディレクター。東京、葉山、鎌倉、香川を経て、2023年から再び東京在住。現在は設計事務所の共同代表としてホテルや店舗、レストランなどの空間設計のディレクションにも携わる。近著に『50歳からはじまる、新しい暮らし』『55歳、大人のまんなか』(PHP研究所)他多数。インスタグラム:@yukohirose19