• 薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、初冬におすすめの保存食「中華風大根のしょうゆ漬け」のつくり方を教えていただきました。物価の上昇が続くいま、お手ごろ価格かつ栄養価が高い「旬」の食材を使って、元気に乗りきりましょう。

    大根の薬膳的効能ついて

    大根には消化酵素アミラーゼやオキシターゼが豊富に含まれ、薬膳でも消化を助けて胃腸の調子を整える働きがあるとされます。胃もたれ、嘔吐、お腹のはり、便通などによいとされます。

    また、体内の余分な熱を取り、肺を潤す作用もあるため、のどの痛みや咳などの改善にも有効です。

    抗酸化作用が高く、免疫力アップに働くビタミンCは皮にとくに多く含まれるため、ぜひ皮ごと使いましょう。

    【保存食】中華風大根のしょうゆ漬けのつくり方

    画像: 【保存食】中華風大根のしょうゆ漬けのつくり方

    よく行くご近所の中華料理屋さんで、前菜としていただく中華風の漬物、ジャンローポウ。色はしっかりと濃い飴色なのに味はまろやかで、コリコリとした食感が持ち味の大好きな一品です。

    つくり方を教えていただいて、自分でも毎年、冬につくるようになりました。大根を太めに切って、天日に干すのがコリコリ食感のコツ。寒風の吹く冬ならではの手しごとです。

    ごま油や花椒(かしょう)が入ることで中華風の味わいになります。

    材料(2人分)

    ● 大根200g
    ● A
    ・しょうゆ50mL
    ・紹興酒(または酒)50mL
    ・みりん大さじ1と1/2
    ・ごま油大さじ1/2
    ・赤とうがらし(小口切り)1/3本分
    ・にんにく(すりおろし)1/2片分
    ・花椒(あれば)小さじ1/2

    つくり方

     大根は皮をむき、縦3cm長さの拍子木切りにする。ざるに並べて一日干す。

    画像: 拍子木切りにすると歯ごたえがよくなる。大根は間隔をおいて並べ、風通しがよいところに干す

    拍子木切りにすると歯ごたえがよくなる。大根は間隔をおいて並べ、風通しがよいところに干す

     Aの花椒は粗めにつぶす。

     鍋にAを入れて中火にかけ、沸いたら火を止めて熱いうちにを加えて、混ぜ合わせる。

     粗熱が取れたら、清潔な保存容器に移し、冷暗所でひと晩以上おく。

    ※冷蔵庫で2週間ほど保存可能。



    〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉

    山田奈美(やまだ・なみ)
    「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『二十四節気を愉しむ 季節の保存食』(マイナビ出版)、『いつもの食材と調味料で 体が整うごはん』(ナツメ社)、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(ともに家の光協会)などがある。



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