(『天然生活』2023年4月号掲載)
お弁当の悩みで多いのは“汁漏れ”
毎日使うお弁当箱は、手入れしやすいものがベスト。シンプルなつくりのものがいいでしょう。
「お弁当の悩みとして多いのが、持ち運びの際の“汁漏れ”。これも、ちょっとした工夫で防げるので心配しないで」

「お弁当は、好きなようにつくるのが一番。見栄えのよさなんて気にする必要はまったくないし、個人的には“茶色一色のお弁当、最高”って思っています」
お弁当のお手入れ・持ち運びの悩みQ&A
Q. 曲げわっぱの日々のお手入れ方法は?
A. ぬるま湯で汚れを軽く落としたら、たわしでさっと洗います。汚れがひどい場合は、重曹をふって。「大切なのは乾燥させること。ふたと本体を別々にして、空の水きりかごに伏せるように置くのが簡単でいいですね。水きりかごがない場合は、底も内側もきちんと乾くように、斜めに立て掛けて。ときどき、上下と表裏を替えて乾かせばさらによいですね」


Q. 曲げわっぱの黒ずみを取るには?
A. 気をつけていたのに、やっぱりカビが……と落ち込む必要はありません。「ごはんのデンプン質に反応して、黒ずむことがあるんです。そんなときも、ちゃんと解決策があるのでご安心を」。塗りのない無垢のものなら、サンドペーパーで黒ずんだ部分をこすれば、ちょっとしたシミは消えます。粗いものでざっと落とし、細かいもので仕上げを。

Q. お弁当箱への色移り、におい移りを防ぐには?
A. 「たくさんのお弁当カップが売られているけれど、私はクッキングシートなどで十分だと思います。おかずのサイズに合わせて、自由にカスタマイズできますしね」。また、ちょっとした色移りは、むしろうれしいものだそう。「それだけ、毎日おいしく楽しくお弁当づくりをしたという証でもあると思うんです。色移りも、その人らしさですよ」

Q. 汁漏れしない工夫は?
A. まず、野菜のあえものなどは汁けをしっかりしぼって。「さらに、かつおの削り節やすりごまなど、汁けをよく吸う食材を加えるのもアイデア。おかずの間に、素焼きした野菜を入れてもいいですね」。加えて、お弁当箱の選び方にもポイントが。「パッキンがない曲げわっぱなどの場合、ふたが本体に深くかぶるものの方が漏れが少ないですよ」

Q. 持ち運びのときに便利なお弁当包みは?
A. 保温バッグは、保冷剤と一緒に入れればランチタイムまでひんやり感を保って安心。「私は、保冷剤と一緒に大判ハンカチで包むくらいでもいい気がします。食べるときにはランチョンマット代わりになるし、お弁当箱の大きさにも自在に対応できますし。しっかり包んでキュッと結べば、パッキンのないお弁当箱でも、ふたが外れることもなく安心」

〈監修/野上優佳子 撮影/星 亘 取材・文/福山雅美〉
野上優佳子(のがみ・ゆかこ)
30年以上お弁当をつくりつづけ、300個以上のお弁当箱を使用した経験をもつ。お弁当に特化したレシピ本も多数執筆。
https://mealinsight.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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天然生活2025年4月号では、お弁当の特集をしています。ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。

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