(別冊天然生活『小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし 』より)
新しい工夫01
自転車に乗るように

去年購入した安定感抜群の自転車は、近所に買い物に行く際に活躍中。
「前にも後ろにもかごがあるので、買ったものをたくさん載せられます」
そのほかにも銭湯に行くときに乗ったり、近所にある畑まで行ったり。行動範囲を広げてくれる頼もしい相棒です。
「実はこの間、車の免許も取ったんです。気軽に遠くに出かけられそうで、それも楽しみ」

後ろのかごにぴったり収まるラトビア製のかごは卵も収まる大きさ。丈夫で安定感もある
新しい工夫02
ベランダで水耕栽培

「先日、秋田からせりを取り寄せた際、根っこを水につけて栽培するといいと同封されていた紙に書かれていて。ベランダで試してみたら、うまくいきました」
大きめの器に水を張って根をつけておくだけ。負担なく楽しめるベランダ栽培です。「生えてきたものをちょっときざんで、味噌汁に入れたりしています。せりは大好物なのでうれしいです」
本記事は別冊天然生活『小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』からの抜粋です
美しい山暮らしの中で見つけた、小さな暮らしと小さな幸せ
2022年から山小屋で暮らし始めた作家の小川糸さん。物語を紡ぎ、暮らしを整え、土に触れる小さな暮らしを実践しています。山小屋での春夏秋冬の季節の移ろいはとても美しく、どの瞬間もキラキラと輝いています。コロナ禍を経て、暮らしの足元を見直した小川糸さん。山小屋を建てることを決め、一念発起して車の免許を取得。山暮らしに向けて舵を取りました。季節の果物や野菜で保存食をつくり、自分の手で暮らしをつくる小川さんは、新たな場所で輝いています。小川糸さんの味わいある暮らしのエッセイや家時間の工夫、季節の食材を使ったレシピもご紹介します。
〈撮影/公文美和 取材・文/嶌 陽子〉
小川糸(おがわ・いと)
2008年のデビュー作『食堂かたつむり』以来、30冊以上の本を出版。多くの作品がさまざまな国で翻訳出版されている。著書に『とわの庭』(新潮社)や『小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』(扶桑社)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』2021年8月号掲載時のものです

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