(『天然生活』2020年5月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
“欲張らない朝仕事”で小さな幸福感を
毎朝、家族よりもひと足早く起きる西山美華さん。
顔を洗い身支度を整えたら、そのまま洗面室で、活け花のお手入れをします。
花器の水を替え、咲き終わった花を摘み、霧吹きでシュッとひと吹き。
鏡の前の金魚玉には、庭のハーブを1枝摘んでそっと沈め、水をひたひたに満たします。
床や壁をさっときれいにする時間も含め、ひと通り終えるまでほんの数分。
手早く整えられた洗面室は、朝を招くように、凛とした空気に入れ替わります。

身支度を整えたら洗面所の花のお手入れ。庭の花を飾ったりハーブを浮かべたり
洗面室を整えるだけでなく、家族を起こすまでの2時間に、いろいろなことをしている西山さん。
「唯一、自由になるひとりの時間なので、ここにやることをギュギュッと詰め込んでいますね」
白湯で体を温めてからのサーキット体操もそのひとつです。
「出産後に体調をくずしたことから始めた習慣です。最初は30分と決めていましたが続かなくて、5分だけに。何年も続けていますが、すごく体調がいいんです。いまはやらないと気持ちが悪いくらい」

ミントなどを浮かべた白湯を朝に。気持ちよく目覚められて、体が温まる
掃除や朝食の準備、連絡帳の記入。西山さんは、体操をきっかけに、ほかの家仕事なども毎朝ルーティーンするようになったそう。
「体操もそうですが、がんばりすぎると続かない。朝の掃除はティッシュペーパー1枚でできる場所だけと決めたら気が楽になって、習慣になりました。朝食もあれこれつくるのではなく、おにぎりかスコーンのどちらか。ルーティーンのコツは欲張らないことですね」
〈撮影/伊藤 信 取材・文/山形恭子〉
西山美華(にしやま・みか)
花屋勤めを経て、2013年に花屋「みたて」を夫婦で開店。店の仕事や住空間の庭管理、WEBの連載など幅広く活躍。1男の母。https://www.hanaya-mitate.com/

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