菊池 ところで、お買い物では迷ったりしますか?
伊藤 迷いません。買えない値段だったら諦めるから、3秒で決めます。
菊池 早い! 即決の買い物で失敗することはありますか?
伊藤 あるある! そういうものはすぐ人に譲って忘れるようにしています。
菊池 循環させているんですね。
伊藤 うん。2カ月に1度ほど、定期的にクローゼットを見直すの。自分に似合わなくても、だれかしら、似合う人に「あなた、これ着てね」と強制的にプレゼントしたりね。
菊池 今日私が着ている「マルニ」のニットがまさにそう! まさこさんにすすめられて、ホクホクいただきました。
伊藤 すごく似合ってる。
菊池 気に入っています! 私は似合わないと、どうにか着られないかとあがくから、そんなふうに軽やかに手放せない。本当にすごいです。
本記事は、『菊池亜希子のありが10(とう)ふく、みせて!』(扶桑社)|菊池 亜希子(著)からの抜粋です。
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菊池亜希子が豪華ゲストを招き、ゲストの私物をもとに、おしゃれについて熱くおしゃべり。読めばおしゃれしたくなるはず!
『天然生活』で連載中の、モデル・俳優の菊池亜希子さんによる人気連載『ありが10(とう)ふく、みせて!』を書籍化しました。菊池さんがいま会いたいゲスト15人をお迎えし、ゲストが「側にいてくれてありがとう」と思う私物、10アイテムについて、根ほり葉ほり取材しています。放課後に、友達とおしゃべりしているようなリラックスした雰囲気で、ゲストの本音を引き出していく菊池さん。見えてきたのは、ひとりひとり異なる、ものとのつきあい方、おしゃれに対する考え方や、大事にされている軸でした。年齢を重ねるごとに、「何を着たらいいのか分からない」「おしゃれが昔ほど楽しくない」と、おしゃれ心が乾きがちの私たち。でも、この本を読めば、気軽におしゃれを楽しんでみようという気持ちになるはずです。中島基文さんによる、愉快なデザインも見所です。
<撮影/千葉亜津子、星 亘 ヘア・メイク/西ヒロコ(omotesando atelier)>
伊藤まさこ(いとう・まさこ)
料理や雑貨など、暮らしをベースにしたスタイリストとして活躍。著書に『する、しない。』(PHP研究所)など多数。自身がプロデュースするオンラインショップ「ウィークスデイズ」を「ほぼ日」と一緒に運営。
著者・菊池亜希子(きくち・あきこ)
1982年生まれ。岐阜県出身。モデル・俳優・エッセイやイラストなど幅広く活躍中。近著は『へそまがりな私の、ぐるぐるめぐる日常。』(宝島社)。毎週土曜日、インターエフエムのラジオ番組『スープのじかん。』のパーソナリティーを務める。インスタグラム:@kikuchiakiko_official