• 行き場のない猫たちを、新しい家族が見つかるまでの間自宅でお世話をする「猫の預かりボランティア」。小禄広海さんは、鎌倉と逗子の境にあるちいさな港町でお菓子づくりをする傍ら、保護猫活動の一環として「猫の預かりボランティア」を行っています。広海さんがお世話をする“預かりっ子”たちとの日常をつづった「ねこおば日記」。今回は、老猫シナとセオの、介護と愛情の日々をお話しします。

    老猫シナとセオ、ふたりの晩年

    おむつ生活がはじまった老猫のシナは、ざっくりいうと横浜の橋の下で拾われた子と聞いています。

    橋の下ってなんだか胡散臭い設定ですが、そこに猫がたくさんいて、その中の1匹だったと記憶しています。

    そもそも里親募集サイトで見た、びんこという子がかわいくてお見合いに行ったら、びんこと肩を寄せ合って保護主さん(LOVE & Co./ラブコ )宅の換気扇の上で固まっていたのがシナモンことシナ。

    画像: うちに来たばかりの頃の不安げなふたり

    うちに来たばかりの頃の不安げなふたり

    仲よしと聞いて、なんだか引き離すのが悪い気がしてしまい、ふたりともうちに来てもらうことにしました。(ちょろいな、私。)

    びんこは猫パンチとシャーを炸裂する女子で、その後ろで怯えている男子がシナでした。ウチに来てからも暫くは私から逃げてばかりでした。

    そんな彼が月日を超えて、数年間は足元だったのが腕枕で寝てくれるようになり、うちのボスになり、昨年は抱っこブームで、お客さんでも座ったら最後、ずっと抱っこをせがむようにまでなりました。

    14年前、山梨から来たセオ

    シナとびんこを迎えてから1、2年後の2011年に、山梨の団体(NPO法人リトルキャッツ )から来たのがセオという男子。

    グレーの毛が綺麗でロシアンブルーみたいで、小さい頃からおっとりとした子でした。初めて会ったとき、しらっと私の膝の上に来て寝てくれました。(まんまと猫に選ばれた瞬間ですね)

    画像: 3ヶ月くらいのかわいいかわいいセオ

    3ヶ月くらいのかわいいかわいいセオ

    画像: <Before>

    <Before>

    成長するにつれて毛が伸びて長毛になりました。

    これを私はロシアンブルー詐欺と呼んでいます。

    画像: <After>

    <After>

    シナのことが大好きでよく一緒に寝ていました。若い頃は子猫たちの面倒見もよかったです。

    画像: ラブラブなふたり

    ラブラブなふたり

    そんなセオも歳を重ねてひとりで寝ることが多くなりました。そして、11月末にシナと立て続けに具合が悪くなりました。

    セオはもともと、保護されたときから酷い猫風邪で鼻炎体質で免疫力も低く、季節の変わり目などにすぐ風邪をひく子。

    画像: 子猫のセオ、引き出しを開けてご飯を食べる技を披露

    子猫のセオ、引き出しを開けてご飯を食べる技を披露

    病院に行き、こちらもほどなく回復しました。ご飯の準備をしているとキッチンカウンターに飛び乗ってきたり、まだまだ健在でほっとしていました。

    ところが12月末にまた具合が悪くなります。



    画像: セオのからだに起きたこと

    小禄広海(おろく・ひろみ)
    幼少の頃からお菓子作りが好きで、Bakeromi(ベカロミ)という名前で活動中。現在は鎌倉、材木座にあるカフェに毎日お菓子を納める傍ら、猫の預かりボランティアを中心に保護活動もする、バタバタな毎日。来世はやはり家猫になりたい。
    インスタグラム@catladyorock@bakeromi



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