(『天然生活』2023年6月号掲載)
malta・布山瞳さんに聞く、部屋の空間別「花と緑」の楽しみ方
飾るイメージのない空間ほど、ひとつ、花と緑をあしらうだけで空気が一変します。草花の特徴と、目線を意識しながら活けましょう。
空間別「花と緑」の楽しみ01
壁に掛けて

絵を飾る感覚で、季節の花を。今回は、ヴィンテージのネックレスタイプのワイングラスを使って。
「吊るすタイプの花器には、あまり多くの草花を活けることはできないので、広い壁よりも、小さい面積の壁にアクセントとして掛けるのがおすすめです。つる性の、下に落ちていくタイプの草花をあしらっても素敵ですね」
花材 クレマチス
空間別「花と緑」の楽しみ02
お手洗いの床に

実用的な場所にこそ、心なごむ存在をさりげなくあしらいたいもの。
「小さな花だと埋もれてしまうので、すくっと伸びやかな姿のものを選びます。花を選ぶときに大切なのは、目線。お手洗いでの目線を考え、茎の傾く方向も意識してみましょう」
散漫な印象にならないよう、香りのアイテムとともにワンコーナーにまとめて。
材料 エピデンドラム
空間別「花と緑」の楽しみ03
階段の踊り場に

上るとき、下りるとき、両方向からの目線が想定される階段。
「開放感のある吹き抜けの階段なら、その高さとバランスがとれるように、背が高めの植物を選んで。ボリュームを抑え、すっきりした縦の線を意識するといいでしょう。上から見下ろしたときの視線も考えて、空に向かって咲くような花を選ぶのもポイントです」
材料 ウイキョウ
〈スタイリング/布山 瞳 撮影/徳永 彩 取材・文/福山雅美〉
布山 瞳(ふやま・ひとみ)
東京・羽根木にて花と緑のアトリエ「malta」を営む。学生時代より、ファッションショーの開催をはじめ、舞台装飾に携わり、その後、パリスタイルのフラワーアレンジメントを学ぶ。
インスタグラム@maisonmalta
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです