(『天然生活』2023年8月号掲載)
無理せず片づけをするために大切なこと
一度、「完璧」や「きっちり」という自分への呪縛を捨ててみる。
そうするだけで、朝脱いだままのパジャマを見ても「毎日がんばっている自分」が感じられるようで、いとおしい気持ちになります。
01 家族それぞれの縄張りを
大人も子どもも自分だけがほっとできる居心地のよい場所があることが大切です。
自分の部屋がなくても、寝室の片隅に小さなテーブルと椅子を置くだけで、そこが立派な自分の縄張りに。
自分の縄張りには好きなものを並べて、心がワクワクするスペースにしてあげましょう。
リビングの一角を子どもの縄張りにするなどもおすすめです。

02 片づけよりくつろぎを優先
いくらきれいに片づいていても、いつも家族に「片づけて!」と口うるさくいうくらいなら、多少散らかっていても、家族でにこやかにくつろげるほうがよくありませんか?
「片づいた家よりくつろげる家がいい」と腹をくくれば、散らかっていてもイライラしなくなります。
散らかった部屋で家族と笑う自分をほめたくなりますよ。
03 子どもに片づけを注意するより親がする
しつけのために子どもに「片づけなさい」というけれど、しつこく注意するのも苦痛──。
そんな悩みがあるなら、子どもへの注意をやめてしまいましょう。
子どもがしないなら、親が片づけてしまえばいいのです。いずれ大人になれば、自分で片づけるようになります。
小言をうるさくいうよりも、親が楽しそうに片づける姿を見せましょう。
04 ものの居場所を大切にする
片づけで大切なのは、そのものにふさわしい場所に置いてあげること。
「自分のお気に入りのカップはよく見えるこの場所に」と決めてあげれば、そこに戻してあげたくなるので自然と片づくように。
ものをぎゅうぎゅうづめで置くと、出し入れも大変で、ものもきゅうくつそう。
ゆったりスペースを確保してあげると、ものも喜んでくれます。

〈監修/加茂谷真紀 取材・文/工藤千秋 イラスト/ヤマグチカヨ〉
加茂谷真紀(かもや・まき)
80年続く寝具店で生まれた東京生まれ、東京育ち。多忙なワーキングマザーとして家事・子育てを両立してきた経験から、「自分の機嫌のよさ」や「気持ちの明るさ」を重視した家事のあり方を提案し、多くの人から共感を得る。著書に『愛のエネルギー家事』『愛のエネルギー家事 すてきメモ303選』(ともにすみれ書房)などがある。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです