(『天然生活』2025年6月号掲載)
難病ALSとともに生きるまさこさんの「未来に伝えるレシピ」

福岡の喫茶店「サウンズフード サウンズグッド」の店主、まさこさん。
2023年にALSと診断されたまさこさんの願いのひとつは「未来にレシピを伝えること」。
「こどもにナチュラルでおいしいものを食べさせたい」と、台所に立ちつづけてきたまさこさんの、愛の希望にあふれるレシピの中から、「鉄板ナポリタン」のつくり方をご紹介します。
ALSとは
筋萎縮性側索硬化症のこと。神経の障害により、脳から筋肉を動かす命令が伝わらなくなり、筋肉がやせていく難病。一方で、体の感覚や視力、聴力などは保たれることが多い。
「サウンズフード サウンズグッド」の看板メニュー
「鉄板ナポリタン」のつくり方

パスタ、チーズ、オムレツを絡めて楽しむ
「サウンズフード」不動の人気メニュー。
材料(1人分)
● パスタ(2.4mm) | 80g |
● トマトソース(下記参照) | 大さじ8(約150g) |
● 玉ねぎ(薄切り) | 1/6個分 |
● ピーマン(薄切り) | 1/2個分 |
● ベーコン(ブロックを4cm幅の短冊切り) | 30g分 |
● バター(炒め用) | 10g |
〈オムレツ〉 | |
● 卵 | 1個 |
● 塩 | ひとつまみ |
● バター | 5g |
〈仕上げ用〉 | |
● パルミジャーノ・レッジャーノ、ぺコリーノチーズ | 各適量 |
下準備
パスタは塩適量(分量外)を加えた湯で時間通りにゆで、オリーブオイル適量(分量外)を絡ませて半日からひと晩おく。

ゆでて寝かせたパスタはナポリタンに合うもちもち食感に
つくり方
1 ナポリタンをつくる。フライパンにバターを熱し、玉ねぎ、ピーマン、ベーコンを入れて炒める。
2 1にゆでておいたパスタとトマトソース大さじ3を加え、汁けを飛ばしながらパスタに味をしみ込ませるように焼き付ける。

3 2に残りのトマトソースを加えて軽く煮詰める。
4 オムレツをつくる。パエリアパン(またはフライパン)にバターを入れて熱し、塩を加えた溶き卵を流し入れる。さいばしで卵を軽くかき混ぜ、半熟状態になったら火を止める。

5 4に3をのせ、上から削ったパルミジャーノ・レッジャーノとペコリーノチーズをたっぷりとかけてでき上がり。

「ナポリタン用トマトソース」のつくり方
材料(つくりやすい分量)
● 粗ごしトマト(アルチェネロの有機粗ごしトマトピューレ) | 500mL |
● 粗糖 | 60g |
● しょうゆ(井上古式じょうゆ) | 15g |
● 天日塩 | 6g |
● 白ワインビネガー | 10g |
つくり方
白ワインビネガー以外の材料をすべて鍋に入れて火にかける。全体に火が通りもったりとしてきたら、白ワインビネガーを加え混ぜてでき上がり。
※清潔な容器に入れ、冷蔵庫で7日程度保存可能
スライドショーで見る、まさこさんの「鉄板ナポリタン」
〈撮影/いわいあや 取材・文/玉木美企子 協力/田中 文(キッチンパラダイス)〉
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天然生活2025年6月号の特集「助け合う暮らし」では、福岡にある喫茶店「サウンフード サウンズグッド」店主のまさこさんを取材しました。
喫茶店の日々からALSの発症、支えてくれる家族のことや、つながりのなかで助け合って生きることなどを伺いました。ぜひお読みいただけましたら幸いです。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです