(『天然生活』2019年12月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
刀根さんの片づけルール 01
二段階で片づける
「とりあえず」の置き場をつくったり、ワンクッション置いたり。
片づけがスムーズになり、やるべきことも明確になります。
シンクまわりは毎朝、何もない状態に
排水口の部品やスポンジは小さめの洗いかごへ。
ごはん用の土鍋と煮ものや汁物用の土鍋は脚付きの卓代へのせて。
日当たりのよい窓辺に置いて出かければ、帰宅時にはカラリと乾いて、夕食の準備にすぐ取りかかれる。

器は棚の上でひと晩乾かす
食事を終えたらすぐに洗ってふきんで水けをふき取り、ダイニングの横にある、食器棚でもある古引き出しの上に並べる。
「土ものの器はとくに水分を吸いやすいので、このひと手間が大切です」

読みかけの雑誌はかごに入れる
リビングのソファまわりで読んだ雑誌や本は、大きなかごに入れて収納。
ざっくりと入れて暖炉横に置いておくだけでインテリアのひとつに見える。
読み終えたら2階の本棚へ片づける習慣に。

書類はかごに入れて二階へ
こまごまとしてたまりがちな書類はできるだけすぐに分類。
必要な物は手持ち付きのかごバッグへ。
リビングに置きっぱなしにせず、2階寝室のクローゼットへ運ぶように心がけている。

刀根さんの片づけルール 02
見せる、隠すを明確にする
必要に応じて、すっきり隠す or 見せつつ収納、のどちらかに。
古い家具や、かご、目隠しの布などを上手に使い分けて。
大量の器はパントリーに用途別に収納
一番の量を占めるのが器。
前に暮らしていた家で使っていた古い引き出し(写真右下)が入るようにオープン棚を設計してもらった。
器は大きさや形、用途に合わせて収納。ひと目で見渡せ、どこに何があるか一目瞭然。

キッチンはひと区画だけ見せる
キッチンはリビングから見渡せる間取りということもあり、扉が多めの収納。ただし、コンロ上のふたつの棚のみオープン。
コーヒーの道具や調理用の箸やへらを収納。そのつどここにしまう。

細かいストックは茶箱に入れて
食器棚の一番下に茶箱をふたつ置き、酒や調味料、乾物などのストックを。
たっぷり入って収納力抜群。
「ホームセンターで買ったキャスターを付けました。引き出して中身を出せるのが便利です」

洗面まわりは、かご+布で目隠し
夫のひげ剃りのアダプタや、せっけんのストックなどこまごました物は大きめのかごに入れて布をかぶせる。
「ラベルをはがしたり詰め替えたりまではせず、ほどよくざっくりやっています」

刀根さんの片づけルール 03
大きさ、形、素材でグループ分けする
たくさんある物こそ、このグルーピングをすると美しくなります。
使っていない物や頻度の低い物などを知るヒントにも。
ヘラや調理スプーンは高さ別に
調理で使うへらやスプーンは立てる収納が使いやすい。
高さをそろえて、びんや器に入れると見た目も整い目当ての物がすぐに使える。
作業台に出しっぱなしにはせず、調理の際に、道具類を収納している棚から出し入れしている。

豆皿は大きさ、形別に分けて引き出しへ
食卓で使う豆皿や小さな取り皿、グラス類などはダイニングテーブルのかたわらにある古い引き出しへ。
豆皿は大きさ、形で分けて幾つか重ねて収納。
上から見てもこのとおりわかりやすく、使いたい物をすぐに取り出すことができる。

本や雑誌はジャンル、高さをそろえる
2階の廊下部分にある腰高の本棚。ここも、小説、雑誌、料理……など、グルーピングの手法が生きている。
「あまりきっちりではありませんが、出し入れするときにも意識しているので、ごちゃごちゃすることはありません」

保存容器や調味料は量を決めて
シンク下の扉付き収納の中身は保存容器と調味料、粉類など。それぞれ、かごとトレイに入れ、ここに入る分だけと決める。
保存容器は、かごごと作業台に取り出せて使いやすく。ふたと中身を分けて収納するのもポイント。

〈撮影/松元絵里子 取材・文/結城 歩〉
刀根弥生(とね・やよい)
東京・神宮前にある器店「うつわshizen」の店主。日々に寄り添う器を提案する。「器は使ってこそ」とのこと。ホームページ内には、料理を盛った器の写真が多く、器選びの指針となる。http://utsuwa-shizen.com/