四季の移ろいを感じる里山で暮らす、主婦のぬ衣さん。真っ白な空間にアンティーク家具が映える美しい自宅に伺い、すっきり暮らす秘訣を聞きました。家の中の滞りをなくし、風を通すと、自然とよいめぐりが生まれます。
(『天然生活』2024年6月号掲載)
真っ白な空間に、お気に入りのものを生かして
豊かな自然に恵まれた里山に暮らして十余年。光が差し込む大きな窓からは、四季の移ろいをすぐそばに感じることができます。
夫婦ふたりで穏やかに日々を過ごすぬ衣さんの暮らしには、これまで大切に集め育んできたお気に入りのものがたくさん置かれています。
真っ白な空間に、アンティークの家具や雑貨を生かしたインテリアと、まるでギャラリーのようなディスプレー。自分らしさと心地よさが同居する、すっきりと美しいご自宅にお邪魔しました。

台所に立つ、ぬ衣さん

台所道具はあちこちに置かず、カウンターにまとめて。茶葉などは、好きな缶に詰め替える。ものの多い場所は置き方に工夫を
「できるだけ何もないのが理想なんです。部屋のまんなかにテーブルだけが置いてあるような空間が好き。本当は家もそうしたいけれど、でも生活ってそうはいかないでしょう? だからものの置き場所は自分なりに工夫しています。1カ所にまとめて並べたり、ここは多少乱雑になっていてもOKというエリアを決めたりね」

台所のアルミ製棚。ガラス素材をまとめれば、すっきり軽やかな印象に

寝室の壁。タオルケットは引っ掛け用の赤いループを縫い付けた
リビングのテーブルにはテレビのリモコンやスマートフォン、お菓子が置いてあってもいいけれど、ダイニングの食卓には食事とお茶の時間以外は何も置かない。
これもぬ衣さんのマイルールのひとつ。キッチンに立っているときやお客さまがいらしたときなど、視界に入りやすい場所が整っているよう意識しているといいます。
〈撮影/砂原 文 取材・文/片田理恵〉
ぬ衣(ぬい)
専業主婦として家庭を支え、家事と子育て中心の生活を送る。夫の退職を機に里山へ移住し、現在は自然に囲まれた土地で夫婦ふたり暮らし。ファッション、インテリア、建築、古道具をこよなく愛する。お気に入りの家具や器、雑貨、自作のバッグなどを並べたアトリエ「Cava」で、友人たちと過ごす時間を楽しむ日々。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです