• 暑い時季は調理時間を減らしたいものです。冷蔵庫につくりおきがスタンバイしていれば、時短になり、バリエーションも広がります。今回は、料理研究家の瀬尾幸子さんに、アレンジ可能な下ごしらえのつくりおき「ゆでチンゲン菜」のつくり方を教わります。
    (『天然生活』2021年7月号掲載)

    味つけなしの“下ごしらえ”で料理がうんとラクになる

    「正直なところ、つくりおきってあまり好きじゃないのよね......」とちょっぴり申し訳なさそうに瀬尾さんはいいます。

    「同じものをたっぷりつくると毎日それを食べなくちゃいけないでしょ? なんだか気が重くなっちゃうんですよね」

    そんな瀬尾さんがつくりおきとはちょっと違うかもしれないけれどと教えてくれたのが、チンゲン菜を食べやすく切ってゆでる、といった下ごしらえだけをしたもの。

    画像: 青菜はあらかじめ食べやすく切ってゆでれば後日に使いやすい。ざるに上げたら冷水にくぐらせて色止めし、そのまましばらくおいて自然に水けをきる

    青菜はあらかじめ食べやすく切ってゆでれば後日に使いやすい。ざるに上げたら冷水にくぐらせて色止めし、そのまましばらくおいて自然に水けをきる

    「ポイントは決して手で触らないこと。たとえばチンゲン菜やきゅうりは水けをしぼってから保存しがちだけれど、そうするとかえって傷んでしまいます。水けは軽くきる程度でOK。この状態で1週間は持ちますよ」

    画像: 保存容器は清潔なものを。野菜をゆでた湯をかけて熱湯消毒すれば一石二鳥

    保存容器は清潔なものを。野菜をゆでた湯をかけて熱湯消毒すれば一石二鳥

    合わせる食材や調味料を替えればアレンジは無限大と瀬尾さんは胸を張ります。

    「食材が傷みやすくなるこれからの時季、この下ごしらえをしておけば料理の手間が半分以上に減ります。暑い時季は台所に立つのがだれでもいやになりますからね。ぜひ試してみてください」

    画像: 瀬尾さんは冷蔵庫に常に温度計を入れている。2~4℃が理想

    瀬尾さんは冷蔵庫に常に温度計を入れている。2~4℃が理想

    「ゆでチンゲン菜」のつくり方

    あえものや炒めもののほか、麺類の添えものや汁ものなど、ちょこちょこ使えて便利。

    小松菜も同じ方法でゆでてOK。

    材料(つくりやすい分量)

    ● チンゲン菜4株

    つくり方

     チンゲン菜は葉と茎に分け、茎の根元は6~8つ割、残りは4cm長さに切る。

     鍋に湯を沸かし、茎の部分を入れる。再び煮立ったら葉の部分を入れ、好みのゆで具合にゆでる。ざるにあけ、さっと水にくぐらせてざるで水気をきり、保存容器に入れる(決してしぼらない)。そのまま冷蔵保存し、使うときに料理法に応じてしぼる。

    保存期間:冷蔵庫で約1週間



    <料理・スタイリング/瀬尾幸子、撮影/山田耕司、構成・文/結城 歩>

    瀬尾幸子(せお・ゆきこ)
    料理研究家。食べ飽きない家庭料理を提案。『賢い冷蔵庫』(NHK出版)では、瀬尾さん流の下ごしらえとアレンジ料理を紹介している。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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