(『天然生活』2024年8月号掲載)
夏バテで胃腸がやられて、食欲がわかないときにしたいこと
01 ビール&アイスクリームは避ける

胃腸を弱らせるものは「冷たいもの」「甘いもの」「生もの」「脂っこいもの(乳製品など)」です。「おなかの調子が悪いな」と感じたら、これらをできるだけ避けるようにするのが養生の第一歩です。
夏といえば、「毎日のようにビールまたはアイス」という人も多いですが、このふたつは胃腸を弱らせるものの筆頭。せめて調子が回復するまでは、おあずけにしてください。
02 1日1個の梅干しで食欲を増進

「梅干しはその日の難逃れ」といわれていますが、夏になったら毎日食べたい食材です。体を潤して汗を止める、喉の渇きを抑える、防腐効果や食中毒の予防、下痢を止め胃腸の調子を整えるなど、夏バテには最強です。
お湯を注いで梅干し茶のように飲んだり、味噌汁に入れたり。チューブ入りの練り梅なども手軽なので、ぜひ毎日の食事に活用しましょう。
03 とうもろこし&コーン茶で湿気取り

夏に胃腸が弱まるのは、胃腸に余分な水分がたまり、機能を低下させているのも原因のひとつ。とうもろこしはこの余分な湿気を取り、胃腸の調子を整えてくれる効果があります。
ひげの部分は特に利尿作用が強いので、ひげ茶もおすすめです。ただし食物繊維も多いので、おなかが弱く下痢をしやすい人は、皮が取り除かれた缶詰のコーンクリームやコーン茶がおすすめ。
〈監修/瀬戸佳子(源保堂鍼灸院) 取材・文/田中のり子 イラスト/カトウミナエ〉
日々の食から健康になる「薬膳」のある暮らしと、シンプルレシピ集
「薬膳」「漢方」を健康のために積極的に取り入れる人が増えています。薬膳は、季節や体調に合わせて食材を選び、バランスの取れた食生活によって健康を保つ知恵です。旬の野菜は無理なく取れて値段もお値ごろ、そしてその季節に多い不調を改善する力があります。ぜひ日々の食生活や生活習慣に「薬膳」を取り入れて、健やかな体づくりを。ウー・ウェンさん、コウ静子さん、小鮒ちふみさんの薬膳料理のシンプルレシピも収録しています。
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瀬戸佳子(せと・よしこ)
国際中医薬膳師、国際中医専門員。東京・青山の「源保堂鍼灸院」併設の薬戸金堂で、漢方相談を行う。雑誌やweb、セミナーの講演などでも幅広く活躍する。著書『お手軽気血ごはん』『季節の不調が必ずラク~になる本』『気血スープ 1週間で胃腸が必ずよみがえる』(すべて文化出版局)が発売中。
https://genpoudou.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです