• 心を強くもちたいときに響くのは、やさしく、時に厳しい言葉。編集者文筆家若菜晃子さんに、元気になれる本を教えてもらいました。
    (『天然生活』2024年3月号掲載)

    いまの時代、あえて文豪の言葉を

    今回、元気になれる本を紹介してくれるのは、読書家の若菜晃子さんです。

    画像1: ゆるぎない「文豪たちの言葉」に勇気をもらえる“おすすめ8冊”。編集者・文筆家 若菜晃子さんの読むと元気になれる本

    profile
    若菜晃子
    編集者、文筆家。山と溪谷社にて『wandel』編集長、『山と溪谷』副編集長を経て、独立。

    登山雑誌の副編集長を経て独立。旅や自然に関する著書を多く記す若菜晃子さん。

    「仕事でとにかく文字を見つづけている毎日なので、疲れているとそこから離れたいと感じることもあります。そんなときは絵本や、美しい写真と外国の言葉で綴られたお菓子の本を手に取ることが多いですね。しばしの現実逃避というところでしょうか」

    一方、少し違う意味で疲れてしまったとき。

    たとえば、自分のあり方への迷いや、世の中のどうしようもない現実に希望を見出せなくなったときに読みたくなるのは、揺るぎない文豪の言葉。

    画像1: 『ファウスト』(ゲーテ作、相良守峯訳 岩波文庫)

    『ファウスト』(ゲーテ作、相良守峯訳 岩波文庫)

    「ゲーテの“人間努力するうちは必ず迷うものだ”という言葉には何度も救われました。そして、信じられないことが次々起こっているいまの世界情勢。それに対する向き合い方として、いまこそ、古典文学で語られている人間の良心や信念を知ることも、大切なのではと感じています」

    ▼本を愛するあの人の“元気になれる本”はこちら

    『別冊天然生活 本は友だち 人生を変える一冊と出合うために』(扶桑社ムック)

    画像2: ゆるぎない「文豪たちの言葉」に勇気をもらえる“おすすめ8冊”。編集者・文筆家 若菜晃子さんの読むと元気になれる本

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    ◆「本」を愛する方々による、読書の楽しみや喜びを改めて教えてくれる1冊◆
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    〈イラスト/はまだなぎさ 取材・文/福山雅美〉

    若菜晃子(わかな・あきこ)
    編集者、文筆家。山と溪谷社にて『wandel』編集長、『山と溪谷』副編集長を経て、独立。山や自然、旅に関する執筆を行う。小冊子『mürren』編集・発行人。『岩波少年文庫のあゆみ』(岩波書店)など著書多数。旅の随筆集第一集『旅の断片』(アノニマ・スタジオ)にて、第5回斎藤茂太賞を受賞。その第三集『旅の彼方』が発売中。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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