さいたまのブルーベリーが呼び覚ます、まだ若かった日の思い出
引き続き暑い日が続いていますね。もう「暑い」という字すら見たくない中、申し訳ない。
お仕事で、さいたま市の夏のオススメスポット巡りをさせていただきました。
そこで初めてブルーベリー狩りを体験しました。摘みながらの食べ放題。持って帰る分は袋へどうぞ。というシステムで、食べながら詰めるのがなんだか妙に楽しくて、夏のいい思い出になりました。

ブルーベリー農家の方に教えていただいたのですが、ブルーベリーは冷凍がオススメ。絶対水で洗って冷凍しないように! そのまま冷凍して下さい。と言われて、教えのままに冷凍庫に保存していました。
時々、アイス感覚でつまんでいたのですが、そう言えば私はマフィンの中で特に「ブルーベリークリームチーズマフィン」が好きだったなぁと思い出しました。
遡れば大学時代。バイト先で一緒だったお姉さんが、手づくりの「ブルーベリークリームチーズマフィン」を持って来てくれました。
田舎者の私は「なんだべ! こんな色々入っているマフィンなんて食ったごどねぇぞ!」と、内心ドキドキしながら食べたんですが、それが極上の美味しさだったんです。
しかも、アメリカンチェリーも入っていて、クリームチーズとベリー系の甘酸っぱさがマッチして本当に美味しかったんです。
あれからこの手のマフィンを見つけると必ず買って食べていたんですが、あの味には出会えませんでした。
初めて食べた衝撃と、お金のない学生時代の空腹が相まって、記憶に焼きついたんでしょうね。
そんな思い入れのあるマフィンなのに今まで一度もつくったことがありませんでした。ブルーベリーのご縁もあったので、思い切ってつくってみることに。
簡単につくろうと粉はホットケーキミックスにしました。
バターと砂糖を少し足して15分くらいの下ごしらえでオーブンへ。20分程焼いて出来上がりました。

ブルーベリーとクリームチーズを欲張ったおかげで、少々はみ出しましたが、まあまあの見た目。
早速食べてみると、味はなかなか美味しくできました。そもそもブルーベリーのポテンシャルが高いので、何に入れても美味しくなったはずですね。
それでもやっぱり、バイト先のお姉さんの手づくりマフィンとは少し違う味わいで、何があんなに美味しくさせたのか、あの時の感動をしっかり伝えておけばよかったなぁなんて思います。
次の日に感想を伝えようと思っていたのに恥ずかしくてモジモジしたまま、いつの間にかお姉さんは辞めてしまったのです。
そんな事を思い出しながら、パクパク食べていたら2日で全部食べ切りました。1人で。
子どもにあげようなんて思っていたのが嘘のように、無意識で食べ尽くしていました。
これも全て暑さのせいにしておきます。福島県にあります鍾乳洞「あぶくま洞」は、冷蔵庫みたいに涼しいです。あそこにまた行って、頭冷やしてこようかな。


白鳥久美子(しらとり・くみこ)
1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。