(『天然生活』2020年9月号掲載)
疲労回復も期待できる
ズッキーニの豚肉ロール 玉ねぎだれのつくり方
豚肉のビタミンB1+たれの玉ねぎのアリシンで疲労回復効果も。

材料(2人分)
● 豚薄切り肉(部位はもも、バラ、ロースなど好みでよい) | 5枚 |
● ズッキーニ | 約1/2本 |
● 塩 | ひとつまみ |
● こしょう | 適量 |
● 米油(または植物油) | 小さじ1 |
〈玉ねぎだれ〉 | |
・玉ねぎ(すりおろす) | 15g(大1/8個分) |
・しょうゆ・酒 | 各大さじ1 |
・みりん | 小さじ1/2 |
〈つけ合わせ〉 | |
・かぼちゃ(薄いくし形切り) | 2切れ |
・さやいんげん(筋を取る) | 3本 |
・おくら(塩適量で板ずり) | 2本 |
・レタス | 2枚 |
・玉ねぎ(薄切りにして水にさらす) | 1/4個分 |
つくり方
1 ズッキーニは5cm長さの拍子木切りを5切れ取る。豚肉を1枚広げ、ズッキーニひと切れをのせて巻きつける。残りも同様にして塩、こしょうをふる。
2 鍋に湯を沸かして塩少々(分量外)を入れ、かぼちゃ、いんげん、おくらをそれぞれゆでる。かぼちゃはざるにあげ、いんげんは冷水にとって3等分に切り、おくらは冷水にとって縦半分に切る。薄切りにした玉ねぎは水けをきる。
3 レタスは食べやすい大きさにちぎる。
4 玉ねぎだれの材料は混ぜておく。
5 フライパンに米油をひいて中火で熱し、1を巻き終わりを下にして並べ入れる。ふたをして約5分、ときどき向きを変えて全体に焼き目がつくまで焼く。
6 4を加え、全体にからめる。斜め半分に切って器に盛り、2、3を添える。
夏の疲れをいやす「豚肉」のお話
厳しい暑さで体力を消耗しやすい夏から初秋、十分に摂りたい栄養素のひとつが、糖質をエネルギーに変え、疲労を回復させる「ビタミンB1」です。
これを豊富に含む代表的な食材が豚肉で、におい成分「アリシン」の豊富な玉ねぎ、ねぎ、にら、にんにくなどと合わせることで、そのはたらきがより持続します。
栄養をしっかり摂れる
「夜」におすすめの献立
今回つくり方を紹介した「ズッキーニの豚肉ロール 玉ねぎだれ」を中心に、大久保さんと則久さんが提案してくれた夜におすすめの献立がこちら。
・ズッキーニの豚肉ロール 玉ねぎだれ
・もずく酢
・なすの味噌汁
・ごはん

1人分
エネルギー 577kcal
タンパク質 22.2g
脂質 20.8g
炭水化物 65.3g
食物繊維 8.2g
カルシウム 96.0mg
鉄 2.1mg
塩分 2.9g

〈組み合わせたいもう一品〉
もずく酢のつくり方
不足しがちな海藻を、手軽なもずくで摂取。酢でさわやかな一品に。
材料とつくり方(つくりやすい分量)
もずくに三杯酢(酢・しょうゆ・みりんを3:3:1で合わせる)をかけ、しょうがのせん切りをのせる。
献立に取り入れたい「味噌汁」のお話
大久保さんの提唱する「母めし」に欠かせないのが味噌汁。
則久さんは、発酵食品である味噌を体にとり入れる意義はもちろんのこと、「汁もののかたちで野菜を摂る」利点も強調します。
「野菜は、火をとおすと細胞壁がこわれて栄養素が外に出やすくなり、生よりも、加熱したほうがはるかに体への栄養の吸収率が高いことがわかっています。汁ものは、汁に溶け出たその栄養を丸ごといただけるという意味で、体にとってよい料理法だといえるのです」
〈料理/大久保久江(母めし研究所) 監修・栄養計算/則久育葉 撮影/萬田康文 スタイリング/竹内万貴 取材・文/保田さえ子〉
大久保久江(おおくぼ・ひさえ)
「母めし研究所」代表。勤務先の一畳にも満たない給湯室から社員食堂を立ち上げ、食の世界へ。「母めしで社会を元気に」をスローガンに、普及に努める。
則久育葉(のりひさ・いくよ)
香川県在住の管理栄養士。自宅カフェ「いこい茶屋」を拠点に食育活動を展開。大久保久江さんの著書『母めし 季節の献立 一汁三菜』では野菜のコメントを担当。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです