(『天然生活』2024年10月号掲載)
今日の自分をいたわるように、夜は意識を内向きにクローズ
大草さんの「夜の時間割」
17:00 帰宅
17:30 愛猫・パニータと遊ぶ
19:00 夕ごはんの支度
19:30 夕ごはん
20:30 好きなワインと音楽でくつろぐ
22:00 入浴
23:00 オイルマッサージ
23:15 ストレッチ
23:30 明日の準備
23:45 就寝
17:00|帰宅直後、鞄の中身を玄関にしまう
ファッションに合わせてほぼ毎日使う鞄を替える大草さん。
「鞄を替えると、うっかり忘れ物をすることも多くなります。それを防ぐために、持ち歩くものは玄関の引き出しの中へ。ささやかな夜の習慣が、バタバタしがちな朝に余裕をもたらしてくれます」
翌日使う鞄が決まっているときは、しっかり中に入れて準備することも。

キャビネットは玄関に。「ここに荷物を移すことが、『家に帰ってきた』と安らぐスイッチに」
17:30|愛猫パニータと思い切りたわむれる
4年前に迎え入れた保護猫・パニータ。
「子どもたちは以前から猫を飼いたいといいつづけていたのですが、私はずっとその気はなくて。ただ、コロナ禍のいろいろな価値観がガラッと変わったタイミングで『かたくなになる必要はないな』と思い直して」
いまではすっかり、愛猫家。パニータをなでるひとときは、まさに至福。

気づくと呼び寄せてひざに乗せ、なでているそう。「触れているだけで、本当にいやされます」
22:00|香りをお供に、明かりを落として入浴
暑い時季も湯船を張り、浴室を暗くすることで副交感神経を優位にし、リラックス。「日中は多くの刺激を受けているので、気持ちを鎮め、浄化する意味でもバスソルトは欠かせません」
エッセンシャルオイルは浴室の床に数滴落とし、シャワーを一気にかけて。「いい香りの蒸気のドームに包まれる感覚になって心地いいんです」

愛用しているのはヨルダンでとれる死海の塩。オイルは「ジュリーク」を
23:00|オイルマッサージでデトックス
入浴後は、オイルマッサージを。使うのは、自身でプロデュースしたオイルセラム、その名も「Oyasumi」。
「まずは耳の後ろからデコルテまで、触れていて気持ちのいいところをやさしく手当てするように。時間はきっちり決めませんが、この時間が長いと、『意外に今日の私は気が張っていたんだな』と自分の体調がわかります」

マッサージは通常3分ほど。「短時間でも毎日続けることに意味があります。こりや疲れは、浅いうちにケア」
23:15|体をほぐす、ストレッチ
入浴後&眠る前のストレッチは、安眠効果があるそう。ストレッチポールでじんわりと肩甲骨まわりを伸ばし、軽く腹筋も鍛えてこった体を気持ちよく伸ばします。
「トレーニングギアの『シックスパッド』も取り入れています。装着するだけなので、わざわざ時間を取らなくていいのが楽。ドライヤーの時間などを有効活用して」

「シックスパッド」はこちらの腹筋を鍛えるタイプのほか、ヒップに特化したのものも愛用中
23:30|明日のコーディネートを準備
「子どもの手が離れたといっても、まだまだ朝はあわただしくて」と大草さん。不測の事態に対処するために、自分の準備はできるだけ夜にすませるそう。
「性格も仕事柄もあり、洋服はいつもパリッとした状態で着たいんです。アイロンは落ち着いた状態でないときちんとできないから、時間に追われていない夜が一番向いています」

「布のシワがピシッと伸びていくのを見ているのもまた、心地よさにつながります」
大草さんの「夜時間の相棒」
シルクのパジャマ

眠るときは、スウェットなどで代用せず、きちんと‟パジャマ”で。愛用しているのは、イタリアのブランド「インティミッシミ」のもの。「シルクは保湿性が高いので肌にもいいですし、何といっても心地いい。寝返りも打ちやすく、眠りの深さが変わりますよ」
〈撮影/柳原久子 構成・文/福山雅美〉
大草直子(おおくさ・なおこ)
大学卒業後、出版社にて女性ファッション誌の編集に携わったのち、独立。ファッション誌、新聞、カタログを中心にエディトリアルやスタイリングを手がけ、イベント出演や著書の執筆など多岐にわたって活躍。2019年にはメディア「AMARC」を立ち上げ、ファッション、ビューティー、生き方のレシピを毎日発信。
https://amarclife.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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▼大草直子さん「私がリセットする夜時間」そのほかのお話はこちら
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天然生活2025年10月号では「整う夜の時間割」の特集をしています。夏の疲れをいやし、心と体を整える夜時間は明日の元気をつくる大切なひととき。ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。