お仕事帰りに小旅行気分。おいしいフルーツでお腹を満たせるしあわせ
地元福島にありますJヴィレッジでお仕事がありました。
無事収録も終えて帰りの電車を調べていると、近くの常磐線広野駅からいわき駅まで行き、そこから東京に向かうのが1番早く帰れる方法だと分かりました。
子ども2人を夫に任せてきたので、なるべく早く帰りたい。
ワンオペの夫はフラフラなんじゃなかろうか? という優しさ。いや、大丈夫か? という不安。それらが入り混じって、1人でタクシーに乗り広野駅まで行きました。

福島出身とは言え、郡山市が地元なのでこちら浜通りの方はほとんど土地勘がありません。
なので仕事で来たのに、小旅行気分でワクワク。しかも広野駅は無人駅ときてまして、その改札もホームも趣きがあってたまらない。
夕暮れ時の空、海から吹いてくる風の心地よさ、静けさ。幼い頃に感じた、あの夏の終わりの胸を締め付ける美しさがあるのです。今で言うところのエモいってやつですね。
誰もいないホームで1人電車を待ちながら、広野町の特産「バナナ」をいただきました。国産バナナは珍しいですよね。

甘さはもちろんクリーミーで美味。小腹が満たされました。
だんだん高校生らしき人たちが集まってきて、みなさんと一緒に乗り込み、夕焼けから夜になるまでの間を電車に揺られながらエモい移動となりました。
福島県はフルーツ王国ですが、バナナまであるとは驚きですよね。
別のロケ先では桃と、これからたくさん出てくる梨を皿いっぱいいただきました。あまりの美味しさに我を忘れて食べてしまいました。

フルーツでお腹をいっぱいにできるありがたさ。福島に住んでいると、桃や梨がどこからか回ってきます。贈ったり贈られたりで必ず家にあるというご家庭が多く、よくある日常の風景が、特別なものだったんだなぁと東京に出てから思うようになりました。
今年も福島の友人知人から桃が贈られてきました。これからはぶどうが届きます。嬉しすぎます。
東京の友人たちにもお裾分けして、福島のフルーツの美味しさを堪能してもらうのも嬉しいひとときです。
9月に入ると、なんとなく年末が見えてくるなぁと思うこの頃。私はここまでやり切ったのだろうか? と不安になってきます。
仕事と家事育児に追われて、なんとなく雑に過ごしているような気もします。丁寧に暮らしたい憧れだけは一丁前で、なかなか理想には届きません。
涼しくなってきたら、なんかどうにかできそうな気もしたり。しなかったり。そんな想いを整理整頓しながら東京まで帰りました。

白鳥久美子(しらとり・くみこ)
1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。