(『天然生活』2024年11月号掲載)
元気な体づくりの鍵は「タンパク質」
溌剌(はつらつ)とした笑顔で、食材とお気に入りの器をたくさん抱えて現れた長谷川弓子さん。
40代で出産し、3歳のお子さんを育てながら、大学で教鞭もとっています。
「忙しい日々でもパワフルに活動でき、疲れにくく、病気にかかりづらい体をつくるためには、タンパク質が鍵です」と話します。
「年齢を重ねると、筋肉をつくる効率が悪くなり、タンパク質が不足しがちになります。意識的に摂らないと、新陳代謝が悪くなったり、スタミナが不足したり、脳の働きが悪くなって思考力が落ちるなどの不調を引き起こします。また、体の調節機能が働かなくなり、冷え性になったり、むくんだり、髪や肌が乾燥してカサカサになることも」

高校時代は陸上部に所属していた長谷川さん。「休日には子どもと力いっぱい遊びます。自分自身や家族のため、健康な体づくりを食事でサポートできたらうれしいですね」
さらに筋肉量が減ってしまうと、フレイル(虚弱)につながることもあるのだそう。
成人女性は1日に50gの摂取が推奨されている(『日本人の食事摂取基準2020年版』参照)タンパク質ですが、摂り方には注意点も。
「タンパク質は一度にたくさん摂ると肝臓に負担がかかります。体内にためておくこともできないので、毎回の食事でしっかり摂ることが必要です」
〈料理・スタイリング/長谷川弓子 撮影/山田耕司 取材・文/尾﨑真佐子〉
長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
料理家・栄養士。近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学びながら、「柳原料理教室」のアシスタントを務めた。現在、聖徳大学短期大学部の准教授として、調理実習などの授業を担当している。著書に、『季節の魚料理』(扶桑社)がある。
インスタグラム@haseyumi79
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです