大人世代が気になる「ほうれい線」とは?
ほうれい線についてお話を伺ったのは、美顔トレーナーの小鳥遊ゆうさん。

― ほうれい線が目立つのが気になっていて。ほうれい線ってどうしてできるのでしょうか?
小鳥遊:まずは構造として、皮膚の下に皮下組織(脂肪)があり、そのさらに下に筋肉があるのですが、重力だったり頬の筋肉が衰えることで脂肪が下垂してきてしまうんですね。そうするとあごに向かってたるみができ、その状態で口を動かすことで肌が折りたたまれて、ほうれい線になります。
ほうれい線の改善として日常生活でできることは、『笑う』ことですね。愛想笑い程度では頬の筋肉は動かないので、本気でたくさん笑うと効果的です。
― できてしまったたるみは、なくせるのでしょうか?
小鳥遊:頬の筋肉を鍛えて頬を盛り上げてあげれば、たるみが改善されます。そうなることで、ほうれい線も薄くなっていきますよ。
それでは手軽にできるトレーニング方法を教えます。40代から50代前半の方ですと、2ヵ月ほどで変化を感じるはず。半年ほど続けると、かなり変化が見られると思います。
ほうれい線の改善トレーニング

「1.ストロートレーニング」と「2.舌回しのトレーニング」をセットで行います。ストロートレーニングを2週間ほど続け、頬の筋肉を鍛えたら、「3.頬のリフトアップトレーニング」を加えるとさらに効果的です。
〈ポイント〉
・洗面台の鏡など、顔と平行な鏡を見て行う。
・やりすぎは逆効果になる場合もあるので、回数を守る。
1.ストロートレーニング
口角を斜め上に上げるトレーニングです。ストローを使って、頬の3つの表情筋を鍛えます。
〈用意するもの〉
ミニストロー(直径4~6ミリほどの細口タイプ)※綿棒でもOK
1 ストローをくわえる
ミニストローを前歯2、3本で軽くくわえる。

ストローを押すと動くぐらい、軽くくわえるのがポイント

ストローが安定しない場合は、手で支えたまま行ってもOK
2 口角を上げて10秒キープ
ストローをくわえたまま、両方の口角を斜め上に上げる。そのまま10秒間キープし、口角をゆっくり下ろす。頬の筋肉をグーっと持ち上げることで口角が上がるようなイメージ。
※ 口角を上げるときは、頬の3つの筋肉の“小鼻から黒目にかけて走る筋肉”“口角から目尻にかけて走る筋肉”“口角からこめかみにかけて走る筋肉”を使う。

下の歯は見えないように、上の歯が8本ほど見えるのが目標。下の歯が見えてしまう場合は、あごを手で押さえて歯が見えないようにしてあげるとよい。
1セット(10秒キープ)で完了。これを1日3回、時間をあけて行う。
〈動画で解説!〉 ストロートレーニング
2.舌回しのトレーニング
舌回しのトレーニングは、口まわりの力みを抜き、頬が下垂するのを防いでくれます。いびき予防にも効果的です。
1 口をぽかんと開ける
口をぽかんと開け、口元を緩める。口を閉じて舌回しをすると、あごにシワが入ってしまうので、必ず口を開けて行う。

2 舌をゆっくりと回す
舌先で歯茎の外側をなぞるように、舌をゆっくりと回す。右回り・左回りともに10回ずつ回す。(難しい場合は、3~10回の範囲で同数ずつでOK)

※下の歯が見えないように、また、あごが左右に振れないように気をつける。
※舌で上側をなぞるときは、上の歯の真ん中あたりをなぞるようにする。
※あごが痛くなった場合はトレーニングはお休みする。
1セット(右回り・左回りともに10回)で完了。これを1日1回行う。
〈これはNG!〉
×下の歯が見える

下の歯が見えるのは、下唇を下に引っ張っている証拠。口元の脂肪も下がってしまうので注意
〈動画で解説!〉 舌回しのトレーニング
〈撮影/山田耕司 取材・文/諸根文奈〉

小鳥遊ゆう(たかなし・ゆう)
美顔トレーナー。表情筋トレーニングレッスン講座の講師を務めるほか、メディア監修を行う。これまでに、笑顔や長顔に悩みを持つ300人以上の受講者を指導。「年齢を重ねたり歯並びが原因で、表情筋は衰えやすい。そんな方々の悩みを改善するお手伝いができたら」との想いで、活動を続けている。
インスタグラム:
@yu_takanashi_beauty



