• 冬のある日、バルト三国のひとつリトアニア共和国を訪れた菓子研究家長田佳子さん。奥深き自然や心豊かな人々との出会いを、お菓子に込めて伝えてもらいました。今回教わるのは、バルトの国々の伝統菓子「りんごのケーキ」のつくり方です。
    (『天然生活』2024年3月号掲載)

    リトアニアの素朴なお菓子
    りんごのケーキのつくり方

    バルトの国々に伝わる、りんごを加熱せず焼き込む素朴なケーキ。フェンネルの香りを添えて。

    画像: リトアニアの素朴なお菓子 りんごのケーキのつくり方

    材料(直径15cmのセルクル型1個分)

    ● りんご中2個
    ● 全粒粉160g
    ● きび砂糖90g
    ● ベーキングパウダー小さじ1
    ● シナモンパウダー小さじ1/2
    ● バターA(食塩不使用)50g
    ● フェンネルシードふたつまみ程度
    ● バターB(食塩不使用)100g

    下準備

    ・バターAは常温にもどしやわらかくし、バターBは1cm角にカットしておく。

    ・セルクルにバター(食塩不使用・分量外)をぬっておく。

    ・オーブンを180℃に予熱しておく。

    つくり方

     りんごは皮をむき、芯を取って適当にカットし、クラッシャーで汁が出ない程度に細かくする(スライサー等でラペのように細切りにしてもよい)。

     ボウルに全粒粉、きび砂糖、シナモンパウダー、ベーキングパウダーを入れて、軽くゴムべらで混ぜる。バターAを加えて、生地がさらさらの状態になるまでしっかり切るように混ぜる。

     オーブンシートを敷いた天板にセルクルを置き、セルクルにの1/4を敷き詰め、上にのりんごを1/3敷き詰める。この作業を3回繰り返して層にする。

     残りのを敷き詰めたら、上にバターBを満遍なく広げる。フェンネルシードを散らして、180℃のオーブンで50~60分を目安に焼く。

     焼き上がったら、温かいうちにセルクルからはずし、ケーキクーラーで粗熱を取る。ほどよく冷めたらカットしていただく。

    画像: 街のあちこちに実るりんごは、小ぶりで甘さひかえめ。「ケーキや料理に使うことが多いのも納得です」

    街のあちこちに実るりんごは、小ぶりで甘さひかえめ。「ケーキや料理に使うことが多いのも納得です」

    『別冊天然生活 はじめての、やさしいお菓子』(長田佳子・著/扶桑社・刊)

    画像: リトアニアの素朴なお菓子「りんごのケーキ」のつくり方。全粒粉と“生のりんご”を重ねて焼き込むバルト地方の伝統菓子/菓子研究家・長田佳子さん

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    〈料理・スタイリング/長田佳子 撮影/在本彌生 取材・文/玉木美企子 取材協力/リトアニア政府観光局、LOT ポーランド航空 器協力/LTshop〉

    長田佳子(おさだ・かこ)
    菓子研究家。パティスリーやレストランにて修業を重ねたのち、2015年foodremediesとして独立。ハーブやスパイスを巧みに用いた滋味あふれるお菓子レシピが好評。2021年より山梨県甲州市にて不定期オープンのラボ「SALT and CAKE」を主宰。近著『はじめての、やさしいお菓子』(扶桑社)が好評発売中。 https://foodremedies.jp

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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