• 東京・吉祥寺にある「ギャラリーfève(フェブ)」「ダンディゾン」オーナーの引田かおりさんには、呪文のように、自分にかける魔法の言葉があります。それは、「Love myself」。誰かに認めてもらったり、愛してもらうことよりも、しっかり自分のことを愛したい。そんな思いが込められています。今回は、決して掃除が大好きというわけではないと話す引田さんの、家のきれいの整え方についてです。私が私を幸せにするための心の在り方を綴った著書『LOVE MYSELF』(大和書房)から、一部抜粋でお届けします。

    実は、“掃除が大好きというわけではない”
    引田かおりさんの、私をごきげんにする掃除術

    画像: モヤモヤした時は家中の鏡を拭きます。アスクル「お店のおそうじ・鏡・ガラス用」を使って、ヨコヨコと拭けば鏡もピカピカ。心も晴れ晴れです

    モヤモヤした時は家中の鏡を拭きます。アスクル「お店のおそうじ・鏡・ガラス用」を使って、ヨコヨコと拭けば鏡もピカピカ。心も晴れ晴れです

    ざっくりでもいい。自分が納得して出来る方法を見つける

    掃除が大好きというわけではありませんから、なんとか楽してきれいに片付いているふうをキープするいろいろな工夫をしています。

    私は3人の姉がいる4人姉妹、ことあるごとに、かおりったらとか、かおりらしいとざっくりした片付けをいつも指摘されていたんですよ。

    こうしたほうが早いとか、こうしたほうが楽ちんというのを見つける合理的な私に、手間を惜しまず、何事も丁寧にやる姉たちからの厳しい指摘が飛んできていました。

    今だから言えるのは、自分が納得して出来る方法を実行すればいいということです。

    私は玄関と水回りがきれいなら、他のことはあんまり気になりません。

    季節によって差し込む日の角度が変わった途端、キッチンの扉のほこりが浮かび上がってギョッとしたりしています。老眼になってからは、老眼鏡なしの掃除はざっくりすぎて、きれいになっていないことにも驚かされました。

    画像: 台所仕事が終わったら、布巾でキッチンのシンクを拭き上げます。我が家は質実剛健な四角いシンク。すみずみまで拭き上げると心もスッキリ

    台所仕事が終わったら、布巾でキッチンのシンクを拭き上げます。我が家は質実剛健な四角いシンク。すみずみまで拭き上げると心もスッキリ

    「気持ちのいい」という感覚を優先する

    今は、出来ることや得意なことを磨けばいいと思っています。気分転換になる模様替えは私の趣味の一つなので、家具の配置を変えながら、溜まったほこりも掃除して一挙両得、ああ気持ちいいと清々しい達成感です。

    私が最優先しているのがこの「気持ちいい」という感覚なのです。クローゼットも食器棚も、なんだか気持ち悪い、ぎゅうぎゅうしてきたなと思ったら見直すタイミング、掃除も兼ねて、いる、いらないをやっています。

    インテリアは季節感を味わいたいので、春夏はスッキリさわやかさを心がけ、秋冬はこっくり温かみを出すよう、ソファやクッションのカバーを掛け替えます。楽しみを見つけるのも家が片付く一つの方法ですね。 

    ときにはプロに頼る

    そしてなんでも自分でやろうとせず、プロの手を借りるのもいいと思います。

    夫に協力してもらって窓ガラスの掃除もやってみましたが、なんだか自分たちでは上手くできず、年に2回ぐらいダスキンさんにお願いしています。窓ガラスがピッカピカ、視界が明るくクリアに広がってとてもいい気持ちです。

    お金って握りしめているよりも、自分ができないこと、不得意なことを誰かにやってもらって、気持ちよくお支払いする、そういう循環でこそ生きるものだと思っています。ほこりや汚れでは死にません。そして、ほこりや汚れが気になるのも生きている証です。

    自分ができる気持ち良い方法を見つけて、暮らすのが一番良いと思います。

    画像: 玄関は私にとって神社の鳥居。拭き清めて季節の花を飾ります。私の好きを知っているご近所の花屋のhibiさんで自分で選んだり、おまかせでアレンジしてもらったりしています

    玄関は私にとって神社の鳥居。拭き清めて季節の花を飾ります。私の好きを知っているご近所の花屋のhibiさんで自分で選んだり、おまかせでアレンジしてもらったりしています

    本記事は『LOVE MYSELF』(大和書房)からの抜粋です

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    『LOVE MYSELF』(引田かおり 著/大和書房 刊)

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    【引田かおりさんの最新エッセイ】

    「私は誰かに認めてもらうより自分で自分を愛していきたい」

    もう嫌なことはしない。しなくてもいい我慢はしない。私が私を幸せにする。Love myself、まいにち呪文を唱えましょう。東京・吉祥寺でギャラリーとパン屋を営む著者が書き下ろした、真面目すぎるあなたのための本。引田さんの〈自分の愛し方〉をカラー写真で紹介!

    【もくじ】より

    ■誰と結婚してもおんなじ
    ■必ず最後に愛は勝つのか?
    ■嗅覚に自信あります
    ■掃除が大好きというわけではない
    ■気のいいエステ見つけた
    ■臨機応変力
    ■私は私を生きていく ほか

    【本文より】
    傷ついた記憶がたくさん刻まれているのなら、もう大丈夫と自分に言ってあげたい。嫌だったことがあったのなら、もう嫌なことはしないと自分に宣言したい。我慢したことが積み重なっていたら、しなくてもいい我慢はもうしないと自分で決めたい。もしかしたら自分の幸せに制限をかけているのは、他でもない自分なのかもしれないと考えるようになりました。



    <撮影/砂原 文>

    引田かおり(ひきた・かおり)

    画像: ときにはプロに頼る

    夫の引田ターセンと共に、2003年より東京・吉祥寺で「ギャラリーフェブ」とパン屋「ダンディゾン」を営む。さまざまなジャンルの作家たちと交流し、美味しいと素敵を世に提案している。著書に『「どっちでもいい」をやめてみる』(ポプラ社)、『SCRAPBOOK私を作る愛しい日常』(清流出版)、『青空 そよかぜ 深呼吸 気持ちのいい人生の歩き方』(大和書房)などがある。



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