• 厳しい寒さの中でも、少しずつ春の到来の準備を始めたい立春の頃。漢方家の櫻井大典さんに、冬の終わりを元気に過ごすための「ゆる漢方」の知恵を教わりました。四千年以上も昔から人々の健康を支え、伝えられてきた中医学。先人たちが紡いだ知恵から、寒い冬を乗り切るヒントを学びましょう。
    (『天然生活』2024年12月号掲載)

    立春までの、冬の終わりの過ごし方

    01 引き続き、内から外から、体は温めて

    画像: 01 引き続き、内から外から、体は温めて

    毎年2月4日前後が立春で、暦の上では春を迎えますが、このころは寒さがピークを迎えるときでも。

    「暦というのは太陽の位置で決まります。ただ、太陽から降り注ぐ光が地上に届き、人間に影響するまで、だいたい2カ月ぐらいかかります。つまり暦の上では春とはいえ、まだまだ寒いのは当然で、引き続き“温める”という意識を持って生活することは大事です。

    防寒対策は万全に、冬におすすめの、体を温める肉類や魚介類、寒気を発散させる薬味類、エネルギーを補給するもち米やいも類などの食材も積極的に摂りましょう。おやつに焼きいも、ランチや夕ごはんにはかぼちゃの煮もの、というメニューも最適だと思いますよ」

    02 少しずつ活動的に。軽い運動を始めます

    画像: 02 少しずつ活動的に。軽い運動を始めます

    寒さから身を守りながらも、春の到来に向け、少しずつ準備を始めます。

    「春は、活動開始の時季で、芽吹く季節です。積極的に発言して、いろいろなことに関わっていくことが大事なとき。冬のように家の中にもんもんと閉じこもっていると逆に不調になるので、春という季節の持つ活動的なエネルギーに、人間も上手に乗っかって始動する、という感覚がとても大事です」

    立春後は、冬ののんびりモードから、少しずつ春のウキウキモードへ。冬よりも運動量を増やす、おしゃべりを楽しむなど、活動する意識を持ち始めましょう。

    03 揺らぎがちな春の心に先手勝負

    画像: 03 揺らぎがちな春の心に先手勝負

    「春は、情緒をコントロールする臓腑の“肝”の季節で、怒りの感情とも関連があり、そもそも心が不安定になりやすいときです。だからこそ、冬の養生をしっかりして春に情緒が不安定にならないようにしようね、という話なんです。

    もし、そろそろ春だというのにイライラがひどいというのであれば、緑茶やコーヒーなど苦味のものを摂るのがよいです。ただ、全般的には、胃腸を労ることが大事。米や豆、いも類を多めに摂ることはおすすめで、酸っぱいものは控えめにするのが、春によいスタートを切るための秘訣です」

    04 立春を過ぎたら徐々に早起き生活を

    画像: 04 立春を過ぎたら徐々に早起き生活を

    「立春あたりは、夜明けもだいぶ早くなっていますから、それに合わせて冬よりも徐々に早起きすることが望ましいです。ただ、まだ寒いですから、布団の中も部屋も、しっかり暖かい状態を保つことは忘れずに。これは春の養生ですが、中医学の古典には、いきなり薄着にはならないことが明記されています。寒さから身を守ることは気をつけつつ、徐々に活動を開始する時間を早めていくイメージです」

    冬にしっかりと休めていれば、早起き生活にもスムーズに移行できるはず。少しずつ、春という季節にピントを合わせるよう生活を整えていきましょう。



    〈監修/櫻井大典 取材・文/遊馬里江 イラスト/はしもとゆか〉

    櫻井大典(さくらい・だいすけ)
    漢方コンサルタント、国際中医相談員、日本中医薬研究会会員。中医学の知恵を、現代に取り入れやすいようにかみ砕いで発信した、SNSのユニークな投稿が人気に。電話、Skypeで漢方相談にのる日々を送る。著書に『こころゆるませ漢方養生』(扶桑社)など。
    HPhttps://yurukampo.jp/
    X@PandaKanpo

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.