絵柄に文字を重ねない！ 余白を意識すると洗練されます

日頃の感謝の気持ちを、言葉にして贈りたい機会が増えるこの季節。

「文字を書くときの姿勢やペンの持ち方、そして漢字に欠かせない『打ち込み』を思い出しながら、心を込めた直筆のメッセージを書いてみましょう。文字の大きさや間隔を少し意識するだけでも、印象はぐっと洗練されます」

▼まずは基本をおさえて。萩原さんに教わる「美文字」5つのポイント

10分で変わる「美文字」レッスン、5つのポイント。美しい“手書きの文字”に心を込めて。諦めがちなくせ字の悩みも解消！／美文字講師・萩原季実子さん - 天然生活web

お礼状や年賀状など、手で文字を書く機会が増える季節。3000人以上の文字を美しく導いてきた美文字講師・萩原季実子さんに、自分の字を美しく生まれ変わらせる5つの基本ポイントを教えてもらいます。

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「また、絵柄の上に文字を書いてしまうと、全体のバランスが崩れがち。カードの端から5mm以上は余白をあけ、文字同士が重ならないように配置するのが美しく見せるコツです。とくに横書きの場合は、文字の中心をそろえることも意識すると、すっきりと整った仕上がりになります」

また、書き始めてから文言を考えると、途中で文字が入らなくなって詰まってしまったり、反対に短すぎて余白が広く空いてしまったりすることも。あらかじめ書く内容を決めておくと、書く時間も気持ちも、よりスムーズになります。

カタカナやひらがな、そして画数の少ない漢字は少し小さめに、画数の多い漢字はそれよりもやや大きく書くと、全体のバランスが美しく整います。

自分なりの定型文をいくつか用意して、ふだんから書き慣れておくのもおすすめ。たとえば、書き出しと結びの言葉は定型にし、中のひとことのみ相手に合わせてアレンジする方法も。いざというときも、慌てずに心のこもった一枚が仕上がります。

10分で変わる？くせ字に悩む編集スタッフが「メッセージカード」書きを実践！

自分の字に自信が持てない「天然生活web」の編集スタッフKが、萩原さんの特別レッスンを実際に体験。果たして、どれほど文字が美しく変わるのか——その変化の様子をお届けします。

萩原（萩原季実子さん）　まず、紙を聞き腕の延長線上に置くことから始めてみましょう。

編集K　ソフト下敷きがあるととても書きやすいですね。ペン先がすべらず、いつもよりじっくり書けるから自然と丁寧に向き合えるのも嬉しいです。

文字の大きさを練習する、先生が考案した「二重丸メソッド」。外側の円と内側の円の比を10：8にした二重丸が並んだ練習用紙に、画数に合わせて文字を入れて書いていきます。

5画以上の漢字は外側の円に、4画以下の漢字やひらがな、カタカナは内側の円に合わせて書くことで、自然と文字の大きさや配置のバランスが整う仕組み。さらに中心線も入っているので、文字の軸も取りやすく、無理なく美しい形へと導いてくれます。

二重丸メソッドの練習用紙は、ご自身でパソコンの PowerPointなどのソフトを使って円を並べてつくることもできますし、新刊『3ステップですぐ上達 新・美文字レッスン帳』の付録用紙を使うことも可能です。暮らしの中で、気軽に取り入れられますね。

「美文字」レッスン10分後……

【before】

【after】

萩原　わぁ、とっても美しく書けるようになりましたね。見違えるほどです。

編集K　先生にそう言っていただけて嬉しいです！ とくに打ち込みを入れることで自分の字にメリハリが生まれた気がします。子どもっぽいくせ字が長年のコンプレックスだったので、10分ほどの気軽な練習でも変われるんだなと、驚きです。

萩原　文字は、一つひとつのパーツの美しさだけでなく、全体の大きさや文字同士の間隔といったバランスがとても大切です。そのことに、きっと気づいていただけたのではないでしょうか。自分の文字に少しずつ自信が持てるようになるメソッドですので、ぜひ一度、試してみてください。

〈撮影／星 亘　取材・文／高田真莉絵〉

萩原季実子（はぎはら・きみこ）
美文字講師。ペン字・筆ペン教室myMOJI主宰。子どもの頃から手紙を書くことが趣味で、会社員時代に「手書きの一筆箋・お礼状・封筒の宛名」を独自の営業ツールとして活用。顧客獲得数1位などの営業成績を残す。誰でも一瞬できれいな字が書けるコツが大人気。これまでに3000人以上の文字を美しく生まれ変わらせてきた。最新著書『3ステップですぐ上達 新・美文字レッスン帳』（扶桑社）が12月22日に発売予定。
Webサイト：https://mymoji.jp/
インスタグラム：@kimiko_mymoji
YouTube：きみこ先生の美文字チャンネル