• 埼玉県の園芸店「フローラ黒田園芸」で、草花の魅力を引き出すおしゃれな寄せ植えを提案する黒田健太郎さんに、冬に人気の「ハボタン」の寄せ植えを教わります。今回、健太郎さんが教えてくれるのは、初心者でも始めやすい身近なかごを使ったアイデア。皆さんも、ご自宅にあるかごで素敵な寄せ植えを楽しみましょう。

    身近なかごでおしゃれに
    ハボタンの寄せ植えアイデア

    「気軽に寄せ植えを楽しむなら、かごもおすすめですよ。天然素材のものでも、プラスチック製のものでも、通気性や排水性をよくする工夫をすればご自宅にあるもので始められます」と健太郎さん。

    かごの温かみを生かしながら、3種類のハボタンとグリーンを組み合わせた冬らしい寄せ植えのつくり方を提案してくれました。

    画像: 身近なかごでおしゃれに ハボタンの寄せ植えアイデア

    組み合わせた品種

    〈ハボタン〉
    ● さくらホイップ
    ● ヴィンテージベイン(切れ葉)
    ● ブラックジュエル
    〈グリーン〉
    ● ヘリクリサムシルビオブッシー
    ● プラチナロータス スコール
    ● シロタエギク ニュールック

    寄せ植えのつくり方

     排水のための穴を開ける。かごにビニール袋をしき、底面の部分を一度引き上げて、2~3回折りたたむ。はさみで3か所に三角形の切り込みを入れて、再びかごにしく。

    画像1: 寄せ植えのつくり方
    画像2: 寄せ植えのつくり方
    画像3: 寄せ植えのつくり方

     ハボタンの数を決める。握りこぶし1つ分=苗1本分と考えて、かごの中で大まかに数える。今回は5本ほど植えられそうなので、ハボタンの苗を5本用意する。

    画像4: 寄せ植えのつくり方

     苗を選ぶ。寄せ植えのメインとなるハボタンを決めて、色合いなどを見ながら組み合わせていく。苗を選んだらかごの横に並べて、完成イメージを考えながら配置を決める。今回はハボタンの間に、冬らしいシルバーリーフと動きのあるグリーンを植えることに。

    画像5: 寄せ植えのつくり方

     土を入れる。排水をよくするために、かごの1/5程度に大粒の赤玉土を入れる。続いて、かごいっぱいに培養土を入れる。

    画像6: 寄せ植えのつくり方
    画像7: 寄せ植えのつくり方

     根鉢のまわりの土を軽く落とす。土を落として少し細くすることで植えやすくなる。また、根鉢が大きいままだと根が回るスピードが早まるので、なるべく落とす(落としすぎには注意)。

    画像8: 寄せ植えのつくり方

    土を落とす前

    画像1: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

    土を落とした後

    画像2: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

     苗を植える。まずは、かごの左奥にアクセントとなるハボタンを植えて、土を寄せる。さまざまな角度からハボタンの表情を楽しめるように、少し外側に向けながら斜めに植えるのがポイント。同様に、左手前にグリーンを植える。

    画像9: 寄せ植えのつくり方
    画像10: 寄せ植えのつくり方
    画像11: 寄せ植えのつくり方

    〈ウォータースペースについて〉
    水やりをしたときに一時的に水を溜めるスペースは、1~1.5cmあればOK。

    画像3: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

     で植えたグリーンの隣に、メインのハボタンを植える。正面からハボタンの表情が見えるように、手前に傾けながら植えるのがポイント。新しい土を補充しながら寄せていく。

    画像12: 寄せ植えのつくり方
    画像13: 寄せ植えのつくり方

     同様に、残りのハボタンとグリーンを植える。

    3本目のハボタンを植える

    画像4: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

    グリーンを植える

    画像5: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

    4本目のハボタンを植える

    画像6: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

    グリーンを植える

    画像7: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

     最後の苗を植えて土を寄せる。土の表面を整えて完成。

    画像14: 寄せ植えのつくり方
    画像15: 寄せ植えのつくり方

    〈通気性をよくするための工夫〉
    天然素材のかごで寄せ植えを楽しむ場合は、土やテーブルの上に直置きすると通気性が悪くなるので、割り箸などをかませて空気の通り道をつくるとよい。

    ▼フローラ黒田園芸の“冬の寄せ植え”の記事はこちら



    〈撮影/山田耕司 取材・文/太田菜津美(編集部)〉

    黒田健太郎(くろだ・けんたろう)
    黒田和義(くろだ・かずよし)

    画像16: 寄せ植えのつくり方

    埼玉県にある園芸店「フローラ黒田園芸」に勤務。兄(健太郎)は寄せ植え制作やメディア発信、弟(和義)は仕入れなどを担当。弟が仕入れた草花を使って兄がつくる寄せ植えが人気を呼び、遠くから訪れるファンも多い。店内のあちこちには小さなスペースを生かして季節の草花が植えられ、そのセンスのよい植栽はガーデンづくりの参考になる。YouTubeやインスタグラムも人気で、寄せ植え作品やガーデンづくりの様子も見られる。
    YouTube:フローラ黒田園芸ガーデニングチャンネル
    インスタグラム:@kentarokuroda(黒田健太郎)/@florakurodaengei_staff(フローラ黒田園芸)



    『育て方・使い方がよくわかる フローラ黒田園芸の草花図鑑』(黒田健太郎、黒田和義・著/家の光協会・刊)

    画像8: 身近なかごで楽しむ「ハボタン」の寄せ植えアイデア。センスのいい寄せ植えのコツをていねいに解説/フローラ黒田園芸・黒田健太郎さん

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    弟の和義さんが仕入れる質のよい草花と、その草花を使って兄の健太郎さんがつくり上げるセンスのいい寄せ植えが人気の園芸店「フローラ黒田園芸」。

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    【もくじ】
    ● PART1
    種類やカラーが豊富に揃う
    定番・人気の草花図鑑
    ・人気の草花ベスト18
    ・花期が長い草花
    ・丈夫で枯れにくい草花
    ・手間がかからない草花
    ・縦に大きく育つ草花
    ・横に大きく育つ草花
    ・コンパクトに育つ草花
    ・主役を引き立てる草花
    ・グラウンドカバーに向く草花
    ● PART2
    出回り時期別
    四季の草花とグリーン図鑑
    ・春の草花
    ・夏の草花
    ・秋の草花
    ・冬の草花
    ・グリーン
    ● PART3 庭やベランダを飾るアイデア
    ● PART4 草花の育て方の基本



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