• 家庭や職場で、不機嫌になったり怒りっぽくなったりしていませんか? 実は私たちは、他人よりも自分にイライラしていることのほうが多いかもしれません。自己嫌悪は、感情のなかで最もつらいもの。臨床心理士の中島美鈴さんに、自分にイライラしないための4つの習慣を教えていただきました。
    (『天然生活』2025年2月号掲載)

    自分にイライラしない4つの習慣

    「あんなことをいうんじゃなかった」と自己嫌悪でいっぱいになる。今日中にやろうと思っていた仕事に手をつけられず、そんな自分にいら立つ。若いころと比べて思うように体が動かないことにイライラする。他人と自分の暮らしを比べて「なぜ自分ばかり不幸な目に合うのだろう」という思いがわいてくる……。

    実は私たちは、他人よりも自分にイライラしていることのほうが多いかもしれません。「自分へのイライラ=自己嫌悪は、感情のなかで最もつらいもの。他人と違い、自分自身とは関係を断てないからです」

    ただし、イライラできているうちはまだ大丈夫。それがさらに発展すると、うつといった深刻な不調につながってしまいます。

    「自己嫌悪を減らすうえでの大前提となるのは、高すぎる目標を掲げたり、若いときの自分と比べたりしないこと。等身大の自分を受け入れることが大事です」

    できないことばかりに目を向けて自分を責めるのではなく、その原因を細かく分析してみる。「どうすればできるのか」といった仕組みや改善策を考え、少しずつ実行に移していく。人と比べずに、自分が好きなことを追求する。こうしたことも、日頃から意識していきたいものです。

     できない理由を心のせいにしない

    画像: 1 できない理由を心のせいにしない

    しようと思っていたことができずにイライラする人は、「自分がだらしないから」「怠け者だから」など、できない理由を精神論に帰着させてしまいがち。けれども、やる時間や場所、順番を見直してみると案外できるようになることもある。自分を責めるのではなく、現実的な解決策を考えてみよう。

     やる気を出す仕組みをつくる 

    画像: 2 やる気を出す仕組みをつくる

    物事を達成できないのは、もしかすると最初のハードルが高すぎるのかも。片づけにしても「家中全部」ではなく、「この引き出し1個だけ」など、一歩目を簡単でハードルの低いもの=スモールステップにすると、達成感を味わいながらモチベーションを維持できる。達成できた際のご褒美も効果的。

     自分視点で自分の幸せを考える 

    画像: 3 自分視点で自分の幸せを考える

    「周りの人は毎日が充実しているのに、自分には何もない」。そうしたイライラは、他人目線で自分の幸せを考えているというサイン。これまでずっと他人のために生きてきた、という人もこうした考えに陥りやすい。自分の好きなことをとことん追求するなど、自分視点で幸せを考えてみることが大切。

     悲劇のヒロインに浸らない

    画像: 4 悲劇のヒロインに浸らない

    「どうしてあんなことをいってしまったんだろう」といつまでもクヨクヨしてしまうのは、罪悪感を打ち消すためのある種の現実逃避。本当にすべきなのは、相手に謝ったり、この経験を次に生かす方法を考えたりすること。悲劇のヒロインに浸るのはほどほどにして、前向きな行動に変えていこう。


    〈監修/中島美鈴 取材・文/嶌陽子 イラスト/しまむらひかり〉

    中島美鈴(なかしま・みすず)
    臨床心理士。公認心理師。心理学博士(九州大学)。中島心理相談所所長。専門は認知行動療法。カウンセリング現場での臨床経験23年。テレビ出演や新聞でのコラム連載など、多方面で活躍中。著書に『脱イライラ習慣! あなたの怒り取扱説明書』(すばる舎)、『「人の期待」に縛られないレッスン』(NHK出版)など多数。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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