(『天然生活』2025年2月号掲載)
他人にイライラしない4つの習慣
職場の上司や同僚、ご近所の人、ママ友……。こうした人々とのつきあいでは、多かれ少なかれ遠慮やためらいが出てしまうものです。
たとえば職場の上司に対してイライラをストレートにぶつけたら仕事を失ってしまうかもしれない、ご近所の人と仲よくしておかないと暮らしづらい、など。だからこそ、他人にイライラしないためにはいっそうの工夫が必要です。
「まず押さえておきたいのは、友情や愛情を通わせることだけが、人間関係のゴールではないということ。職場の人やご近所の人と無理に仲よくしなくてもいいのです。最低限、仕事や暮らしがうまくまわればそれでOKと割り切る気持ちが大事。そうすれば相手との距離をうまくとれるはずです」
また、友人との関係においてイライラしてしまう場合、あらためて確認したいのは「自分と相手の関係が対等なものになっているか」ということ。
「たとえば会うと一方的に自分の話ばかりされる、いつも相手の都合に振りまわされるなど。こうした不平等な関係に悩んでいる人は、自己犠牲の傾向が強い場合があります。もっと自分自身に関心をもつようにすると同時に、相手との不平等を解消するコミュニケーションを上手にとっていきましょう」
1 もう少し自分に関心をもってみる

自分も相手も心地よいと感じる関係を築くには、対等であることが重要。相手の立場や気持ちと同様、自分の立場や気持ちを尊重することで、不本意な関係をスムーズなものに変えられる。いつも相手に合わせているなと感じたら、一度「自分は、本当は何がしたいか」とじっくり考えてみよう。
2 「すること」「しないこと」を決める

イライラする職場や近所の人に対しては仲よくすることはあきらめ、仕事や暮らしを円滑にまわすことを基準に「すること」と「しないこと」を決めよう。あいさつや仕事の報告、お礼は「すること」、プライベートの話は「しないこと」などと明確に分ければ、割り切って接することができる。
3 相手の期待から上手に降りる

いつも相手の期待や要求に応じるのは不平等な関係。大事なのは、ケンカにならない方法で相手の期待を上手に裏切ること。たとえば相手の自慢話に「そうなんだ」とだけ返す、相手からの要求に「したくない」ではなく「力不足でできない」と断る。どの場合も、笑顔を忘れないことがコツ。
4 目的以外の関係性を捨てる

PTAの委員仲間、仕事のプロジェクトチームなどに苦手な相手がいるけれど、いまさら抜けられないという場合は、本来の目的に立ち戻ることが得策。子どもたちが喜ぶこと、プロジェクトを成功させることなど、何のためにしているのかを意識すれば、それ以外のことはあまり気にならなくなるはず。
〈監修/中島美鈴 取材・文/嶌陽子 イラスト/しまむらひかり〉
中島美鈴(なかしま・みすず)
臨床心理士。公認心理師。心理学博士(九州大学)。中島心理相談所所長。専門は認知行動療法。カウンセリング現場での臨床経験23年。テレビ出演や新聞でのコラム連載など、多方面で活躍中。著書に『脱イライラ習慣! あなたの怒り取扱説明書』(すばる舎)、『「人の期待」に縛られないレッスン』(NHK出版)など多数。
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※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



