(『天然生活』2025年2月号掲載)
少しの早起きは3倍以上の価値がある
メディアの運営やブランドのディレクション、イベントや出張と、忙しい日々を過ごしている大草さん。ここ最近、起床時間を6時45分から6時へと、繰り上げました。
「末の娘が大人になる前の少し気難しい時期なので、朝にお互いの気配が何となく感じられる時間を長めにもてればと、軽い気持ちで始めました。ほんの45分の前倒しですが、いざやると、ほかにもいい効果があって驚いています」

真夏以外は生花を飾ることを欠かさないという大草さん。花の水替えや花器の取り替えは朝の時間帯に
朝食の準備、身支度、部屋の掃除、メールチェックなど、とにかく朝は「家族のため」「仕事相手のため」などやるべきことが山積みです。そこに「自分のため」の時間という余裕が生まれました。
メイクを少していねいにする、お茶をゆったりと飲む、生花の活け替えをする……。ひとつひとつは小さなことですが、積み重なると心が満たされ、いい状態で仕事へと向かえるようになったようです。

朝食を前倒しにすると午前中に小腹が減るので、お菓子をつまむことも
「もちろんそれでもバタバタなのですが、朝の45分は何ごとも昼間より軽やかに進んで、体感的には1時間半くらいの価値があるように感じます。自分に時間を割ける以外も、晩ごはんのために野菜を切っておく、書きかけの原稿を進めておくなど、昼時間にやることの前倒しもでき、1日の流れがスムーズになった気がします」
朝で生まれた時間貯金は午後にも影響し、最近は夕食の支度前に短いながらも、読書の時間をもてるようになりました。
「ふだんは外へ外へと向きがちな意識をきゅっと内側に向け、その世界に没頭できます。本のいいところは何度も読み返せるところ。ネットの記事だと、なかなかそうはいきませんよね」

アルネ・ヤコブセンのエッグチェアは、体をすっぽり包み込む安心感がお気に入り。それまで外に向いていた意識が内側に向き、読書に没頭できる
しっかり休むことで心の柔軟さが生まれていく
起床時間を前倒しにしても、大草さんの就寝時間はほとんど変わりがないそう。その分減った睡眠時間をどこで確保するか……その答えは、午後のお昼寝・シエスタの導入でした。
外で出ずっぱり仕事だったとしても、少し時間が空きそうだったらいったん家に戻り、ソファに横になって目を閉じる。それだけでも、リセット効果は抜群。夕方から夜にかけても、元気に過ごすことができるそうです。

いつでものんびりとくつろいでいる猫の姿は、「休む」のお手本
「ゆっくり休んだり、ぼーっとしたり。もとからオンオフの切り替えはしっかりあるタイプでしたが、最近はよりそのメリハリがついたような気が。余白の時間をもつと、好奇心や興味の幅が、広がるように思います。いままで取り掛かれなかったことも『よし、やろう!』と動ける気がするのです」
大草さんが新しい時間割のために見直したこと
● 夕方にひと休みの時間を確保する
● 「何もしない」時間を意識的につくる
● なまけものの自分を受け入れる
〈撮影/柳原久子 取材・文/田中のり子 ヘアメイク/川村友子〉
大草直子(おおくさ・なおこ)
スタイリスト、ファッションエディター。出版社にて雑誌編集に携わったあと、独立。2019年にはメディア『AMARC(アマーク)』を立ち上げ、女性たちをもっと楽しく、もっと楽にするために、ファッション、ビューティ、生き方のレシピを発信。著書『見て 触って 向き合って 自分らしく 着る 生きる』(マガジンハウス)が好評発売中。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです





