19歳の愛犬・つぶの介護の日々
つぶ(愛犬)がお空のちいさな星になりました。
12月20日のことでした。

介護は約1年だったかな…。目も見えない耳も聞こえない、夜中のぐるぐる徘徊&コロコロとお尻から出たものを踏んづけ回って毎朝のお尻洗いと床拭き。そして汚れたペットシートの全取っ替え。
夜中に2時間おきに始まるぐるぐる徘徊。彼女が転ばないように見張って、つぶが寝たらわたしも自分のベッドに戻るの繰り返し。2時間おきに授乳をしていた頃のような睡眠時間でした。
気づくと介護全般が在宅のわたしの担当となって家族に当たったことが何度かありました。そりゃ文句も言いたくなるでしょーよ! でも,そのたびに心で『つぶごめんね、こんな気持ちになって』と謝っていました。
19歳になってもヨチヨチとご飯を置いてるところまで歩いて行って、水もピチャピチャと音をたててよく飲み、ぺちゃんと潰れちゃったら起き上がる足の力がなかったからヨイショと立たせてあげて、よく食べよく飲み、よく寝ていました。

それが年末の世田谷ボロ市(12月15、16日)のあたりぐらいからご飯を食べなくなって…初めてのことで焦りました。流動食に変えてみたりいろいろ試しましたが、どんどん『食べたい気力』がつぶからなくなっていくのが本当に辛かった。大好きだったボーロも嫌っ! てした時は、いよいよかもね、準備を始めたんだねって家族でメソメソ泣きました。
その日から息子は軽い犬フケアレルギーがある中、つぶのベッドの横に自分の布団を敷いて添い寝をしてくれていました。嬉しかった。あと、禁断の生クリームも舐めさせてあげました。
「がんばれ」より感謝を。愛の時間とお別れの日
家族で話し合って決めていたことは、19歳だから延命になるような治療はやめよう(この考えが正しかったのかはわかりません。つぶの性格を誰よりも知っている私たち家族の気持ちです)。
「がんばれ!」は言わずたくさんたくさん感謝を伝えよう!って。
高知の出張から帰ってきて、次の金沢出張までの数日間わたしは夜眠ることはせず、ベッタリつぶと愛の時間を過ごしました。

金沢に出発する朝、つぶが珍しくワンワンと鳴いて(呼んで)顔をクイッとあげてかわいい目でわたしを見たの。彼女のあいさつだなとわかりました。
ますます小さくなったつぶを抱きしめて、耳元でふたりで会話をしました。その翌朝でした。つぶが恋人のように慕っていた息子の膝の上で♡
その瞬間、そばにいてあげなかったことで自分を責めることはしません。彼女が選んだお別れのタイミングだとわかるし思えるから。
いつも家族の中心にいた、つぶの存在
体はとっても小さかったけれど、彼女の存在は桜井家にとってとてつもなく大きかったと、今あらためて19年もの長い時間を一緒に過ごせたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
『つぶ』という名前が出なかった日は1日もありません。うまく言葉にできませんが、悲しいのではなく、ただそばにいないことが今は淋しいです。
歳をとって毛がハゲハゲになっても、くちゃくなっても、亡くなっても、かわいいかわいいって言われるつぶを尊敬します。かわいいおばあちゃんになることはわたしの目標ですからね。
息子たちが反抗期だったころ自分の部屋にこもったとしても、リビングルームにいるつぶに触りたくて気まずそうにノソノソと部屋から出てきたっけ。親と口をききたくない時もつぶの話題で繋がった。夫婦喧嘩をしているとつぶが姿を消しちゃうから「もうやめようよ」と何度も夫婦の危機も救いました。これからどうしよう。笑
お散歩が嫌いで、犬友達がいなくて、彼女の犬生はわたしたち家族がすべてでした。
だからきっと今もここにいるだろうなって、心があたたかい。

SNSを通してつぶをかわいがってくださった方々へ感謝の気持ちでいっぱいです。
「つぶちゃんは桜井家にきてしあわせな犬生でしたね」ってお言葉をたくさんありがとうございました。
気づくとつぶとお別れしてひと月が経ちました。
つぶ、ずっとずーーっと大好きだよ♡

桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。現在は、文筆業や、買い付けなどを行う。『カフェロッタのことと、わたしのこと』『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(ともに旭屋出版)に続く3冊目の著書『マダム・ロッタとパリ行かない?』(旭屋出版)が好評発売中。
インスタグラム:@kaorilotta
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