(『天然生活』2025年2月号掲載)
知恵と工夫を教えてくれる、暮らしの教科書
校正者の牟田都子さんは、仕事ではさまざまなジャンルの本を読みますが、プライベートでは実用書やノンフィクション、エッセイなどを手に取ることが多いそう。
「片づけ本は手当たり次第に読んでいますが、『新 ガラクタ捨てれば自分が見える』は読んでいる最中に、片づけたいという衝動に駆られ、夜中まで物を捨てまくりました」
いまでも物がたまってきたと感じたときに読み直し、気分を盛り上げてから片づけると頭も心もすっきりするといいます。

牟田さんの人生を変えた3冊
「テストが終わったときのような解放感があって気持ちも高揚し、先延ばしにしていたことをやろうとか、行きたかった場所に行こうというエネルギーがわいてきます。『片づけで開運』とよく耳にしますが、そういう行動の変化がよい影響をもたらすのでしょうね」
そうして整えた部屋で、インテリアの見本にしているのが『SHAKER 生活と仕事のデザイン』です。その惚れ込みようは、この写真集の中に住みたいと思うほど。
「実用を追求した美しさに心地よさを感じます。家の中のどこを見てもきれいだと思える部屋づくりは、永遠の理想です」
牟田さんの人生を変えた本3冊
SHAKER
生活と仕事のデザイン

ジューン・スプリッグ著 藤門弘・訳 平凡社 版元品切
キリスト教の一派であるシェーカー教徒が自給自足の暮らしを営みながら、手仕事によって生み出した家具や暮らしの道具が豊富な写真で紹介されている。
「シェーカーボックスがきっかけで彼らの生活を知りました。唯一無二の美しさですね」
生きるための料理

たなかれいこ著 リトルモア
たなかれいこさん主宰の料理教室に、十数年通っていた牟田さん。
「旬の野菜を使い、味噌やしょうゆなどの伝統的な調味料で味つけした料理はシンプルでおいしいんです。たなかさんのレシピを知り、体が健康になったのを実感しています」
新 ガラクタ捨てれば自分が見える 風水整理術入門

カレン・キングストン著 田村明子・訳 小学館文庫
必要のないものを処分し、滞っているエネルギーを活性化させれば幸運が舞い込むという片づけ本の元祖。
「いろいろな方の具体的なエピソードが満載。よいことが起きると期待するわけではないのですが、私も片づけたい! という気持ちに」
牟田さんの読書習慣

実は朝晩の半身浴タイムに本を読むことが多いという牟田さん。
「面白い本を読んだり、きれいな写真を眺めたりしながら湯舟に浸かる時間は、至福のひと時です」
〈撮影/星 亘 取材・文/長谷川未緒〉
牟田都子(むた・さとこ)
図書館員を経て、出版社の校閲部に勤務。2018年より個人で書籍の校正を行う。これまで関わった本は150冊以上。著書に『文にあたる』(亜紀書房)、『校正・校閲11の現場 こんなふうに読んでいる』(アノニマ・スタジオ)がある。都内で夫と猫2匹と暮らす。まっすぐな人柄と、ナチュラルな暮らしぶりにファンも多い。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




