(『天然生活』2025年3月号掲載)
環境にやさしい節約術 01
家庭菜園で野菜を自給
家の外に広がる広い菜園は、もともとは鬱蒼とした竹林だった土地を耕したもの。日々の生ごみや排泄物、落ち葉などを堆肥にして循環させています。
最初はゴツゴツしていたという土も、「いまは柔らかくなり、野菜の収穫量も年々増えてきました。1年を通じてさまざまな野菜を育てているので、ほとんど買わずにすんでいます」

マリーゴールドの花も、染め物をする際に使っている
環境にやさしい節約術 02
保存食でむだなく食べる
ときには大量の収穫がある畑の野菜。四井さんは楽しみながら漬物やソース、ジャムといったさまざまな保存食をつくり、日々の食卓に活用することで、むだなく、おいしく食べています。
「夏にとれた野菜を保存食にして、秋冬に食べることが多いです。“こんなものをつくってみよう”とひらめいて、手を動かすのが楽しいですね」

ずらりと並ぶ保存食。トマトソース、しょうが漬けやみょうが、きゅうりのピクルスなど。「ピクルスは箸休めや主菜に彩りを添えたいときに便利です」
環境にやさしい節約術 03
産みたての卵をいただく
四井家では8羽の鶏を飼っています。
「小麦を育てる際に出るふすまをむだなく活用できないかと考えて、鶏の餌にしようと思ったのが飼い始めたきっかけです」
いまでは鶏たちが産む新鮮な卵が日々の食卓に上ります。畑で育った野菜のくずは鶏の餌に、鶏の糞尿は畑の肥やしに。ここではすべてがむだなく循環しているのです。

今朝産んだばかりだという卵。「うま味があっておいしいです」。自然のサイクルに沿って育てているため、寒い冬や暑い真夏の時季は卵を産まない
環境にやさしい節約術 04
パンとケーキは自家製で
庭でとれる旬の果実や花から自家製酵母をつくっている四井さん。時間があるときは、それを使ってパンを焼き上げます。ケーキを焼くこともしばしばで、これにも庭の果実や木の実がたっぷり。
「畑で育てた小麦を製粉して使うこともあります。そのときどきにとれる自然の恵みでどんなものを焼こうかと考えるのも楽しみです」

ラムレーズンや文旦のピール、干し柿などを混ぜて焼いたケーキ。表面に果物を漬け込んだリキュールを塗って

産みたての卵も使われているパウンドケーキ

ばらの花びら、りんご、ブルーベリーで酵母をおこし中
環境にやさしい節約術 05
雨水を畑に有効活用
作業小屋の横に置かれた雨水をためるタンクには、小屋の屋根に落ちた雨が雨樋を伝わって入るようになっています。たまった雨水は地中の配管を通って、そばにある温室で使える仕組みです。
「温室以外にも、畑や竹林にまくなどしています」
農作業には大量の水を使うため、このタンクのおかげで水道代が節約できています。

温室で葉物野菜に水やり。雨水タンクにためられた水を地中の配管で温室まで引いている。「井戸水もあり、車や農機具を洗うのに使っています」
環境にやさしい節約術 06
手づくり調味料を楽しむ
日々使う調味料の多くが手づくり。
「味噌はわが家で栽培している大豆で、毎年冬に1年分仕込みます。しょうゆの仕込みは、毎年春の初めごろ。2つの木の樽に仕込んで2年間熟成させ、毎年1樽ずつ交互にしぼって使います」
手づくりの味が食卓を豊かにしています。

毎日のように使う欠かせない調味料
環境にやさしい節約術 07
太陽光発電で車を走らす
2024年の夏ごろから太陽光エネルギーを生かす試みを始め、太陽光パネルを少しずつ増やしています。
「車の買い替えどきに、ガソリン車だったのを電気自動車に替えたのがきっかけで、まずは太陽光エネルギーを使って車の充電をしようと実験中。ゆくゆくは、暮らしのほかの部分も太陽光発電でまかなっていければと思っています」

畑の一角にある太陽光パネル

電気自動車の電気をすべてまかなうにはまだ足りず、パネルはしばらくの間、毎月1〜2枚ずつ増やしていく予定
〈撮影/山田耕司 取材・文/嶌 陽子〉
四井千里(よつい・ちさと)
2007年より八ヶ岳南麓に暮らし、自然とともにある暮らしを夫の真治さんと一緒に「未来の暮らし研究所」などを通じて発信。フラワーアレンジメントやハーブ蒸留などの暮らしの手仕事教室を開催している。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




