地域の力と魅力で、地球環境を豊かに
環境保護や持続可能な開発、活動を行った企業、自治体、学校などを表彰する地球環境大賞は、今年34回を迎えました。受賞した企業や学校、グループは12。そのなかから注目の受賞者を紹介します。

洋上風力発電で再生エネルギー普及を目指す
地球環境大賞を受賞したのが、戸田建設の長崎県五島市沖で国内初の浮体式ウィンドファームを推進でした。これは、国内初の海に浮かぶ風車を使った風力発電を開始したというもの。
戸田建設はローコストな浮体を開発。五島市福江島沖7㎞の洋上に浮かべられた8基の風車によって、約56%だった福江島の再生エネルギー使用率が約80%に増加する見込みといいます。
風車の設置に適した場所が少ない日本ですが、水深の深い洋上に浮かべることで、一次エネルギー消費量の約1.8倍の発電量が得られる試算もあります。
海を想う生分解性ルアーと廃漁網再生の取り組み
今回の地球環境大賞では、海洋環境についての受賞が目立ちました。
文部科学大臣賞を受賞した、福島県立小名浜海星高等学校の生分解性ルアーの作成〜海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて〜では、海洋生分解性プラスチックと、ホッキの貝殻やえびの抜け殻を使った2種のルアー(釣り用の疑似餌)を開発しました。
同校の推定では、海で失われるルアーは年間405万個にのぼります。これを生分解性にすること
で海への負荷の削減を目指します。
日本経済団体連合会会長賞を受賞した、豊田通商の製造、販売、地域社会を廃漁網がつなぐ持続可能な繊維リサイクル『NetPlus』の挑戦は、廃漁網をリサイクルする取り組みです。
海洋に投棄されるプラスチックごみの主要な原因のひとつとされる、漁網の不法投棄を未然に防ぐために、千葉県で回収事業を展開。リサイクルして高品位なナイロン「NetPlus」としての販売を目指しています。
地球環境大賞のホームページでは、さまざまな地球環境への取り組みが紹介されています。
第34回地球環境大賞受賞者
地球環境大賞
戸田建設株式会社
長崎県五島市沖で国内初の浮体式ウィンドファームを推進
経済産業大臣賞
セイコーエプソン株式会社
利用広がる乾式オフィス製紙機「PaperLab」~ドライファイバーテクノロジーで使用済みコピー用紙をその場で再生~
環境大臣賞
東京都下水道サービス株式会社、日本ヒューム株式会社
低炭素型高機能コンクリート「e-CON」を開発・実用化~CO2を80%削減/産業副産物を90%使用~
文部科学大臣賞
福島県立小名浜海星高等学校
生分解性ルアーの作成~海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて~
国土交通大臣賞
旭化成ホームズ株式会社
“生涯CO2排出量実質ゼロ”を築60年で目指す環境先進住宅「earth-tect」
農林水産大臣賞
福岡県築上町、築上町液肥利用者協議会、国立大学法人九州大学大学院農学研究院、三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
築上町の「挑戦する農業」~資源循環型農業に液肥で挑んで32年~
総務大臣賞
株式会社NTTドコモ
眠っているケータイを未来につなぐ「ドコモ ケータイリサイクル」
日本経済団体連合会会長賞
豊田通商株式会社
製造、販売、地域社会を廃漁網がつなぐ持続可能な繊維リサイクル「NetPlus」の挑戦
日本商工会議所会頭賞
株式会社キミカ
創業以来一貫して「漂着海藻」からアルギン酸を抽出
フジサンケイグループ賞
花王株式会社、太平洋マテリアル株式会社
環境配慮型吹付けコンクリート薬剤「ビスコショット」の開発
奨励賞
積水ハウス株式会社
「積水ハウスオーナーでんき」~再エネ共創による脱炭素型社会への移行の実現~
奨励賞
北海道真狩高等学校
持続可能な農業生産を目指して!~北海道版リジェネラティブ農業の実践~
〈イラスト/にしごりるみ〉
地球環境大賞
1992年「産業の発展と地球環境との共生」を目指して創設された顕彰制度。公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン、名誉総裁・秋篠宮皇嗣殿下)の特別協力を得て、産業界だけでなく、自治体、大学や市民グループ、小・中・高校も対象に加え、これまで352の企業・団体が受賞している。




