(『天然生活』2025年6月号掲載)
美しい姿勢をつくるための「4段階」
姿勢は体、心、暮らしとも影響し合うので、姿勢のくずれが調和を乱し、心身の不調としてあらわれることもあるといいます。それではどうやって調和させていけばよいのでしょうか?
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「調和を言い換えると、つながりになります。つながりを意識することが大切。その第1段階として、地球とのつながり方を覚えていきましょう。それは物理的にいうと『重力』ということですが、その最初にあるのが『踏み圧』です」

「踏み圧」をつくるには、まずおなか(丹田:おへそから指3、4本下)から足裏に力を伝え、地球の中心に向かい自分からつながるイメージで、地面を踏みしめます。しっかり踏むと、返ってくるもの、物理的にいうと「反力」が生まれます。これが第2段階。
「踏むというのは、自分からつながっていくこと。だんだんと返ってくるものを感じられるようになります。最終的には、それに身を任せ、余計な力(我や痛み)を抜いていきたい」
第3段階ではその「反力」で天=宇宙を突くイメージをもちます。すると第4段階として、天、人、地の間につながりが生まれて、「張力」が働き、その結果、頭(思考)、胸(感情)、おなか(行動)の調和がとれ、理想とする美しい姿勢が生まれるのです。
バレリーナが美しい姿勢をとるために、天から吊られたように意識するといいますが、上だけ意識してもダメ、と片寄さん。
「上だけの意識では反り腰になって逆に体を痛めてしまいます。大切なのはしっかり踏むこと。その結果生まれた、地球から返ってくる反力で吊られることで、真の美しい姿勢が生まれるのです」
「踏み圧」を意識することが大切
多くの人は「踏む」という意識が薄いため、立つときも歩くときも座るときも、まずはおなかからしっかり踏む=「踏み圧」を意識することが大事、といいます。

「『踏み圧』が入らないと、本来力を発揮すべき体幹ではなく、力の出力器官ではない手先や脚ばかり使ってしまい、そこに負担がかかります。
その結果、指先や膝の変形などを引き起こすことも。ものを取るときなどは、動きの順番を変え、おなかを近づけてから手を伸ばしてみてください。『踏み圧』が入りやすく、体を痛めず、軽くものを扱うことができます。
また、体幹を使えないと、背骨まわりが運動不足になるので、背骨を使う動きを取り入れるのもおすすめです。背骨から脚を動かす練習は、脚力に頼らない歩き方を思い出すのに有効です」
「踏み圧」が入るようになると、内転筋や大腰筋など内側の筋肉が使われ始め、やがて全身の筋肉が調和し、使える関節の数が増え、体がまとまってパワーが生まれるのだそう。
「たとえば10kgのものを持つ場合、肩関節だけで行うと、そこに10kgかかりますが、まわりの10の関節が働くようになれば、ひとつの関節にかかる負荷は1kgに。使える関節が増えると、体に余計な負担をかけずに、ものを扱えるようになるんです」
〈監修/片寄陽平 取材・文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/はまだなぎさ〉

片寄陽平(かたより・ようへい)
きゆるぎ治療院院長。喜柔生流宗家。カイロプラクティック、気功、整体、柔道整復師などさまざまな施術テクニックや資格を持つ。2006年表参道にきゆるぎ治療院を開設。施術やセミナーを通じて、多くの人の輝きを引き出せるよう指導している。
インスタグラム@kiyurugi
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです





