• 生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。猫たちには、ごはんへの小さなこだわりがあるようです。

    猫が少し残しておかわりを求めるときに、できること

    一度にたくさん入れず、少なめに分けて出してみます

    最後のほうの香りや食感が気になって残す子には、少量ずつのほうが食べやすいことがあります。とくにウェットを混ぜるときは、少なめのほうが状態が変わりにくいです。

    器の底にたまった粉や、しんなりした部分をときどき整えます

    ドライフードの細かい粉が気になる子もいます。少しならしたり、古い部分を軽くよけたりするだけで、また食べることがあります。

    “新しく足す”前に、いったんお皿を見直してみます

    まだ残っているときは、すぐ追加するより、器を少し回したり、残りを中央に寄せたりすると、それで食べることがあります。毎回足していると、それが習慣になることもあります。

    元気、体重、排泄の様子をいつも通り見ておきます

    癖で残すのか、不調のサインなのかは、全体の様子を見るとわかりやすいです。元気で体重も変わらないなら、その子らしい食べ方であることが多いです。

    “急な変化”だけは見逃さないようにします

    これまでと違って急に残す量が増えた、食べたいのに食べづらそう、口元を気にする、体重が落ちる。そんな変化があれば、癖ではなく体調のことも考えます。

     

    今日も猫たちは、それぞれのこだわりでごはんを食べています。

    その少し面倒で、なんだか愛おしい毎日。

    やがて「お願いだから、少しでも食べて......」と涙するときがくることを、いままで何度も繰り返した別れの日々から知っています。

    だから、彼らのわがままに笑う日常も、きっとかけがえのない幸せなのだと思います。

    ◇ ◇◇ ◇◇


    画像: “急な変化”だけは見逃さないようにします

    咲セリ(さき・せり)
    1979年生まれ。大阪在住。家族療法カウンセラー。生きづらさを抱えながら生き、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていたところを、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動をしたり、新聞やNHK福祉サイトでコラムを連載したり、生きづらさと猫のノンフィクションを出版する。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」(KADOKAWA)、精神科医・岡田尊司との共著『絆の病──境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました──妻と夫、この世界を生きてゆく』(ミネルヴァ書房、解説・林直樹)、『息を吸うたび、希望を吐くように──猫がつないだ命の物語』(青土社)など多数ある。

    ブログ「ちいさなチカラ」



    This article is a sponsored article by
    ''.