• 大人世代が抱える「こころとからだ」のお悩みや疑問について、頭痛・漢方専門「らいむらクリニック」の來村昌紀先生が、やさしく回答。今回は、ストレスからくる肩こりや自律神経の乱れが気になるという、かきこさんのお悩みにアドバイスをお送りします。

    :肩こりの原因はストレス? 自律神経を整えるケアを教えてください

    画像1: ガチガチ肩こりは「ストレス」が原因?緊張や“自律神経の乱れ”を整えるかんたんセルフケアとおすすめ漢方|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    マッサージに行ってもすぐにガチガチになってしまいます

    職場の人間関係の悩みや仕事量が増えてきた頃から、肩と首がずっと張った感じが続いています。マッサージや整体を試してみましたが、一時的によくなるだけでなかなかスッキリせず、根本的な原因はストレスにあるのかもしれないと最近思っています。

    夕方になるとお腹が張って重たい感じもあり、体のあちこちに不調が出ている気がします。

    肩こりやお腹の不調とストレスは関係があるのでしょうか?もしかして自律神経も乱れているのかな…と気になっています。

    自分でできるかんたんなセルフケアがあれば、ぜひ教えてください!

    (かきこさん/50代、会社員)

    :ストレスと肩こりは関係あり。自律神経を整える習慣から始めましょう

    画像2: ガチガチ肩こりは「ストレス」が原因?緊張や“自律神経の乱れ”を整えるかんたんセルフケアとおすすめ漢方|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    体が「戦闘態勢」に入っているのかもしれません

    ストレスが体の不調を引き起こすメカニズム

    今回はかきこさんからいただいた「ストレスからくる肩こり、自律神経の乱れ」についてのご相談にお答えします。

    まず、肩こりやお腹の不調とストレスの関係ですが、大いにあります。

    自律神経は自分ではコントロールできない神経で、交感神経副交感神経神経があります。

    ストレスがかかると主に交感神経の活動が高まり、体が戦闘態勢に入ります。

    そうなると血管が収縮し、血圧や脈拍が上がり、筋肉を緊張させ、お腹の動きも抑制します。

    そのため、肩の筋肉が緊張して血流が悪くなることから肩こりが起こり、お腹の動きも抑制されるためにお腹が張ってしまうのです。

    確かにマッサージや整体は、血流が改善され交感神経の活動も落ち着くので、一定の効果があります。ただし、施術をやめると効果が薄れてしまうので、継続が必要です。

    自律神経を整えるために、今日からできるセルフケア

    自分でできるセルフケアとしては、以下の習慣がおすすめです。できることから取り入れてみましょう。

    睡眠のリズムを整えることが大切です。朝起きたらカーテンを開け、朝日を浴びて体内時計をリセットしましょう。

    ●仕事中は姿勢に気をつけ、仕事の合間に伸びをしたり、首をゆっくり回したりと、できる範囲でストレッチを取り入れるのもおすすめです。

    ●お風呂は、ぬるめのお湯にゆっくり浸かりましょう。リラックス効果のある入浴剤や、携帯電話用の防水ケースも活用してスマホで音楽を楽しむのもおすすめです。

    ●アロマやハーブなど、お気に入りの香りを取り入れてリラックスするのもよいと思います。

    ●寝る前はスマホやテレビを控え、少し暗めの静かな部屋で睡眠への準備を整えましょう。

    自律神経に働きかける「呼吸」の力

    また、ぜひ取り入れてほしいのが「深呼吸」です。血圧や脈拍は自分の意思ではコントロールできませんが、自律神経に自ら働きかけられる数少ない手段が「呼吸」です。

    深呼吸をすることは交感神経の緊張を抑制するだけでなく、大きく息を吸ったり吐いたりすることで胸郭の動きが広がり、周辺の筋肉がほぐれて血流も改善されます。肩こりだけでなく、お腹の動きをよくする期待もできますよ。

    またお腹は冷えると、腸の動きが悪くなります。服装に気をつけたり、ブランケットなどで下半身を温めたりするとよいでしょう。

    自律神経を整えるためにおすすめの漢方薬

    漢方薬では、以下のものを症状に合わせて取り入れるとよいです。

    ●緊張を和らげる抑肝散(よくかんさん)四逆散(しぎゃくさん)

    ●肩こりには、温めて筋肉の緊張をとる葛根湯(かっこんとう)、血流を改善する桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

    ●リラックスしてお腹の動きをよくしたいときは、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

    ●お腹を温めてお腹の動きをよくする大建中湯(だいけんちゅうとう)

    服用の際は、薬剤師や医師にご相談のうえ、ご自身に合った漢方をお選びください。

    今回の記事がかきこさんはじめ、ストレスや自律神経の乱れからくる不調にお悩みの皆さんの少しでも参考になれば幸いです。

    連載「來村先生のこころとからだのお悩み相談室」は今回で最終回となります。長らくご愛読いただき、ありがとうございました!

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    〈イラスト/コグレチエコ〉

    画像: 自律神経を整えるためにおすすめの漢方薬

    來村昌紀(らいむら・まさき)

    頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
    YouTube:らいむらクリニック チャンネル
    インスタグラム:@raimura.clinic



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