(『天然生活』2025年8月号掲載)
家の中を「熱のたまり場」にしない
暑さ対策としては「窓からの日射を遮る」ことが、とても大事なポイントです。窓から入ってくる日差しは、部屋を明るくする光であると同時に、熱として部屋の温度を上昇させてしまうからです。
その結果、家の中が「熱のたまり場」となり、暑さの原因に。部屋の温度上昇を防ぐためにも、窓から、日差しを防ぐ工夫が必要です。
工夫1
夏は、東からの朝日と西からの夕日を遮る

「日差し対策は南の大きな窓」と考えがちです。しかし、夏に重要なのは、東と西の日差しを遮ること。夏の太陽は、昼間は真上にあり家の中には入ってきません。それに対して、朝日や夕日は低い角度で窓に直接差し込んで室温が上昇。とくに西日は、昼に熱くなった外の空気が影響して暑さを倍増させるので注意を。
工夫2
すだれ、よしずで日射を窓の外で遮る

昔から利用されてきた「すだれ」や「よしず」は、おすすめの日差し対策です。日差しを遮るには家の外側で遮蔽し、熱を家の中に入れないことが基本です。すだれやよしずは風通しを確保しながら、家の外で日射をカットしてくれる優れもの。アウターシェード、オーニング(可動式日よけ)、タープなどの活用も。
工夫3
日射を外で遮るのが無理なら遮熱カーテンを
条件的によしずやアウターシェードなどを使えない場合は、遮熱カーテンを取り入れてみましょう。遮光カーテンは光の明るさを遮ることが目的ですが、遮熱カーテンは太陽の熱をカットし室温の上昇を防ぎます。朝、部屋に光を入れたい人は、光は通すけれど熱を通しにくくするタイプもあるのでチェックを。
工夫4
ウッドデッキを熱くする直射日光を遮る
暑さ対策で意外な盲点となるのがウッドデッキです。木は熱を吸収するため、夏の日差しで高温になりがち。窓を開けると、その熱がそのまま室内へと流れ込みます。白いペンキや太陽光を反射する機能のペンキを塗る、反射マットを敷くなどで、ウッドデッキが高温になるのを防ぎます。すだれや植栽で日差しをカットしても。
工夫5
緑を植えるなら家の東と西に

家の周りに植物を植えることで、日差しをカットする方法も。ただし、その場合も方角が重要です。南の植栽は、夏、家の中に入る日差しを遮ることがあまりできませんが、東や西に植えた緑は朝夕の低い角度から入る日差しを防ぎます。落葉樹なら、夏は日差しを遮り、冬は日光を取り込むことができます。
工夫6
春・秋は南窓にタープも有効

季節に合わせた日差し対策を考えることも必要です。よしずやタープなどは、簡単に動かせる日差し対策のアイテムです。最近は9月以降も厳しい残暑が続きますが、秋は太陽高度が下がり日差しは南から入ってきます。夏は東・西の日差しを遮断し、春・秋は南の日差しに注意し上手に活用しましょう。
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<監修/前 真之 取材・文/工藤千秋 イラスト/須山奈津希>
前 真之(まえ・まさゆき)
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻准教授。専門は建築環境工学。住宅のエネルギー消費に関する研究に取り組み、これまで25年以上、省エネ住宅の設計技術や評価手法の開発を続ける。健康で快適、かつ電気代を気にせず暮らせるエコハウスの実現と普及や、断熱・気密・通風などの改善、冷暖房の上手な使い方などを提案。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです






