• なかなか踏み出せずにいただれかの助けになりたいという想い。最初の一歩を、私たちと一緒に。今回は、地域をつなぐ! 交流の場づくりプロジェクト 芝の家を訪ね、多世代間交流で大切にしている「声かけ」とボランティアスタッフの活動を拝見しました。
    (『天然生活』2025年6月号掲載)

    ルーティンから抜け出して「気になる」に声かけを

    東京タワーにほど近い東京都港区芝。大通りから少し入ったところに、昭和30年代を思わせる「芝の家」はあります。

    画像: 地域の“声かけ”がだれかを助ける一歩に。多世代が交流する東京の憩いの場「芝の家」で生まれる、心地よいゆるやかなつながり

    芝の家とは?
    赤ちゃんから学生、シニアまで、だれでも自由に出入りできる「まちの交流拠点」。イベントをはじめ、最新情報はHPで随時更新。

    東京都港区芝3-26-8
    open/火~金曜11~16時、土曜12~17時※変更の場合あり
    http://www.shibanoie.net/

    芝の家を利用する方たちの話を聞くと、自分と違う世代の話に耳を傾ける努力をすることはだれかを助ける一歩になりそうです。

    そこで、加藤さんが提案してくれたのは、まずは日常の「気になる」にアプローチすること。

    「たとえば、あのおばあちゃんいつもひとりだけど大丈夫かな、あの子なんだか心配だな、とか。そんなふうに、気づいてはいるけれど、何もしてこなかったことに、何かアクションしてみるんです」

    画像: 初めての人や慣れない人には、より積極的に話しかける加藤さん(右)。話を聞く笑顔が柔らかい

    初めての人や慣れない人には、より積極的に話しかける加藤さん(右)。話を聞く笑顔が柔らかい

    声をかけたり行動にうつしたりすると、そのあと起きるあれこれに対応できるかなどの不安が頭をよぎります。でも加藤さんは、頭でっかちに考えずに、最初のひと声をかけてほしいといいます。もちろん無理のない範囲で。

    「それと……」と加藤さん。

    「だれかのため、だれかを助ける、という思いだけではなかなか続かないし、どこかでしんどくなる気がしませんか? やはり持続していくには、自分にとってもその場所や交流が居場所であることが大切だと思うんです。楽しいと感じたり、認めてもらえる場所であったり。自分の居場所になったら、今度は受け入れる側にもなってみる。やはり、だれかを助けるには、自分の心身が元気であることも大切ですよね」

    ボランティアは自分にも心地よい居場所で

    芝の家ではボランティアメンバーが日替わりで「当番」になり、イベントを行うことも。

    取材の日も2名のボランティアスタッフの方が利用者のみなさんにお茶を勧めたり、お話をしたりしていました。ふたりとも10年弱、ボランティアをしているそう。

    画像: 本棚の本は貸し出し可能。玄関横で駄菓子を売っていて、小銭を握りしめて買いに来る小学生も

    本棚の本は貸し出し可能。玄関横で駄菓子を売っていて、小銭を握りしめて買いに来る小学生も

    「芝の家でもボランティアスタッフは随時募集しています。それぞれお住まいの地域でこのような活動をしている自治体や町内会などの団体があると思います。サロンやコミュニティ喫茶と呼ばれることも。ホームページやSNSを持っているところも多いので、興味があれば、ぜひ検索して訪れてみてください。そして雰囲気を感じて、自分にとっても心地よい居場所になると感じたら、一緒にその場所でゆるやかなつながりをつくっていってくださいね」

    加藤さんおすすめの最初の一歩
    「ご自由に」BOXを置く

    「家の前に『ご自由にどうぞ』BOXを置いて、ひと言添えれば温かいつながりになりますよ」と加藤さん。

    「アップサイクル・マーケットの『クリーニングデイ』に参加してみるのもいいですね」

    クリーニングデイ・ジャパンhttps://cleaningday.jp/

    加藤さんおすすめの最初の一歩
    自治体のSNSを見る

    SNSで地域活動を広報している自治体も多い。地域に根づいた活動は自分と身近な人たちを助けることにも。

    「足元に意外と面白い活動、サポートできる事柄があるかもしれません。ひとりひとりが自分の暮らしのまわりを居心地よくしていくことが、きっと大切です」と加藤さん。



    〈撮影/有賀 傑 構成・文/飯作紫乃〉

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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