• 57歳で「グレイヘアにしよう」と決めたエッセイストの広瀬裕子さん。小さな違和感と髪質の変化にていねいに向き合いながら、試行錯誤した1年と、たどり着いた答えを紹介します。
    (『50代からのグレイヘア』より)

    グレイヘアを選択するまでの、試行錯誤の1年

    50代半ば。55歳ころから「それまでとはちがうフェーズ」に入ったことを感じはじめました。

    髪の根元がグレイになる周期が速くなり、髪質や手ざわりも2、3年前と明らかにちがいます。ヘアスタイルもなんとなくしっくりきません。

    この感じーー。そう。あれです。

    「いままで着ていた服が、ある日、似合わなくなる」。

    あの感じととても似ています。

    本当は、それは「ある日」ではないのです。以前から、着々と進んでいる。でも、自分で気づくのが「ある日」だったということ。髪色も、髪質も、ヘアスタイルも、少し前から変わりはじめているのです。

    そのことに気づいてから、わたしは、思いついたことを色々試してみることにしました。長いあいだヘナ(植物性のヘアカラー)をしていたのですが、それをやめ、細かなハイライトを入れてみました。

    明るい髪を増やし、色で白い髪をカバーするスタイルにしたのです。でも、しっくりきません。

    次に、ヘアスタイルを変えてみました。長年、ボブだった髪型をショートヘアにしてみたのです。でも、こちらも、なんとなく落ち着きません。

    画像1: グレイヘアを選択するまでの、試行錯誤の1年

    そこで、また、髪色を黒に戻してみました。

    ヘアスタイルをショートにして、髪を黒くすると、あら、不思議。確かに若く見えます。

    わたしは体がちいさいこともあり、特にそう感じたのかもしれません。手入れもラクですし、シャンプーも、ヘアドライヤーもあっという間。いいことづくめのように感じます。

    でも、やはり、しっくりきません。

    「どうしてだろう?」。

    考えた結果「わたしは若く見られたいわけではない」という結論にたどり着きました。

    そうなんです。歳を重ねていくなかで、優先順位を何にするかで答えは変わってきます。わたしが求めていたのは「若く見られたい」ではなく「歳相応のきれいであれば」でした。

    でも、それまでは、それらをまとめて考えていました。それで、試しては「うーん」となっていたのです。

    1年かけ、たどり着いた答えは「その年代らしい、自分なりのきれいを見つけること」

    わたしにとってそれは、これからの自分を素直に受け止めていくことです。

    〈撮影/加藤新作〉

    本記事は『50代からのグレイヘア』(PHP研究所)からの抜粋です

    50代からのグレイヘア(PHP研究所) |広瀬裕子・著|amazon.co.jp

    50代からのグレイヘア (PHP研究所) |広瀬裕子・著

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    57歳の誕生月。グレイヘアにすることに決めました
    50代半ば、55歳のころから「それまでとはちがうフェーズ」に入ったことを感じはじめました。髪の根元がグレイになる周期が速くなり、髪質や手ざわりも2、3年前と明らかにちがいます。ヘアスタイルもなんとなくしっくりきません。この感じ――。そう。あれです。「いままで着ていた服が、ある日、似合わなくなる」。あの感じととても似ています。ーーー人気のエッセイスト広瀬裕子さんがグレイヘアにしようと思ったきっかけから、経緯、その方法や必要だったもの、こと、心の変化までを豊富なカラー写真と共に綴ります。

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    画像2: グレイヘアを選択するまでの、試行錯誤の1年

    広瀬裕子(ひろせ・ゆうこ)
    エッセイスト、設計事務所共同代表、空間デザイン・ディレクター。東京、葉山、鎌倉、瀬戸内を経て、2023年から再び東京在住。現在は、執筆のほか、ホテルや店舗、住宅などの空間設計のディレクションにも携わる。著書に『50歳からはじまる、新しい暮らし』『55歳、大人のまんなか』(PHP研究所)、『60歳からあたらしい私』(扶桑社)など。インスタグラム:@yukohirose19



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