• エッセイストで空間デザイン・ディレクターの広瀬裕子さん。書籍『60歳からあたらしい私』の続編として、そこから続く60代の暮らし方を、60歳になった広瀬さんが見つめます。50代のときと比べ、60代は新たな変化があります。できなくなっていくこと、見送ることも増えますが、反して、気づくこと、自分らしく過ごせるようになる時間ができれば、年齢は、やさしくわたしに微笑んでくれるでしょう。「60代の衣食住健」。おつきあいいただけたら、うれしいです。早起きについて。

    いつからか始まった、早起きの習慣

    朝早く起きるようになったのは、いつからでしょう。気がついたら早起きが習慣になっていました。「毎日、何時に起きる」と決めているわけではないのですが、だいたいAM5:00~6:00の間に目がさめます。ときどき、その時間が前倒しになりAM4:00に起きることもあれば、疲れているときなどはゆっくりになることもあります。

    でも、早起きを目標にしているわけではないので、時間が前後しても気にしません。朝早く起きる分、夜は早い時間から眠くなるのが常です。また、眠れないということもほとんどありません。どちらかというと、夜、遅くまで起きていられないことや睡眠時間が長いことに「どうにかならないか」と思っているほどです。

    画像: 朝は必ず窓をあけ、あたらしい空気を部屋にいれます

    朝は必ず窓をあけ、あたらしい空気を部屋にいれます

    気持ちいい朝のために、夜に気をつけること

    当たり前に日々やることは習慣になっていくので、早起きも特別なことではありません。そのため工夫していることがあったとしても意識していないのが本当のところです。そんななかでも「これは」ということがあるとしたら──。それは、夜ごはんを食べすぎないこと。

    わたしの場合、夕食の量を少なめにすると、いつも以上に朝すっと目が覚めます。翌日、朝早く出かける予定のときなどは「夜ごはんをかるめに」を心がけ、早起きを意識して眠りにつきます。

    フリーランス30年。午前中の集中できる時間を大切に

    早起き。わたしはそれを「すきでやっている」ということです。だれかにいわれてやるのではなく、そうしたいからしている。フリーランスという立場になり30年。日々のタイムスケジュールは、ある程度、自分で決めることができます。早起きをしても、夜遅くまで起きていても、どちらでもいいのです。でも、わたしは早く起きるようになりました。

    早起きは目標ではないと書きましたが、そのほうがすきだから自然とそうなったのでしょう。朝の時間をしずかに過ごす、午前中の集中できる時間を有意義に使える、慌てることなく出かけられる。そういったことです。1日のスタートが慌ただしいと、そのあともそうなりがちです。できるだけそうならないほうが合っているのです。

    忘れてならないのが飼いねこの存在です。ねこは夜行性なので、夜中に騒ぐこともあります。ただ、最近は、ねこも歳を重ね落ち着いてきたのか、夜中も眠っていることが増えました。枕の近くですやすやと寝息を立てていたり、時折、腕に乗ってきたり。ねこがぐっすり寝ていると、わたしの目覚めの時間は早まります。

    画像: 飼いねこは早起き後また寝ます

    飼いねこは早起き後また寝ます

    紅茶をいれるのが毎朝の長年の習慣です。以前ほど時間をかけて紅茶を用意することはなくなりましたが、紅茶をいれて飲むことで、わたしの1日は本格的にはじまります。その時間は、わたしとあたらしい1日をつなげてくれる大切なひととき。早起きは、その時間のためでもあります。明るくなっていく空を感じながら、熱い紅茶とともに、その日をはじめます。

    画像: 朝ごはんは基本パンと目玉焼き。シンプルで量を少なめにしているのは朝の仕事に集中するため

    朝ごはんは基本パンと目玉焼き。シンプルで量を少なめにしているのは朝の仕事に集中するため


    画像: フリーランス30年。午前中の集中できる時間を大切に

    エッセイスト、設計事務所共同代表、空間デザイン・ディレクター。東京、葉山、鎌倉、瀬戸内を経て、2023年から再び東京在住。現在は、執筆のほか、ホテルや店舗、住宅などの空間設計のディレクションにも携わる。近著に『50歳からはじまる、新しい暮らし』『55歳、大人のまんなか』(PHP研究所)、『60歳からあたらしい私』(扶桑社)。7月30日に新刊『50代からのグレイヘア』(PHP研究所)が発売。

    【トークイベントのお知らせ】
    11月22日(日)14:00〜15:30
    NHK文化センター青山教室で講演(お話し会)をします。テーマは「大人の学び─学びから広がる暮らし」。

    詳細はこちらをご覧ください。

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    『60歳からあたらしい私』(広瀬裕子・著/扶桑社・刊)

    『60歳からあたらしい私』(広瀬裕子・著/扶桑社・刊)

    画像: 60歳、朝を有意義に過ごすための「早起き」の秘訣。気にするのは夜ごはんを“かるめ”にするだけ|広瀬裕子の60歳からの衣食住健

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    50歳、55歳と年齢をテーマに執筆してきた著者が、60歳を迎えるまでの日々に考え、選択し、アップロードしている暮らしの知恵を1編ずつ丁寧に書き下ろしました。

    「抗うことなく、あきらめることなく、自分に合った選択をしていく。気持ちのこと、身体のこと、家族のこと。いままでのことを振り返りながら、60代のために新しいスタートラインを『引き直したい』と思うようになりました」と広瀬さんは語ります。

    60歳はあたらしいスタートラインととらえ、これからの生活小さな暮らし、グレイヘア、家族の看取りなどをていねいに一編一編綴ったエッセイ集です。



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