(『天然生活』2016年8月号掲載)
納豆さえあれば、なんとかなる
ごはんの相棒、納豆。たとえおかずがさびしくても、納豆ひとつあれば、不思議と満足感があふれます。
そのままでも立派においしい納豆だから、さらにもうひと工夫を施せば、向かうところ敵なし。混ぜてよし、揚げてよし、焼いてよし。
そのうえ、栄養があって、しっかり満腹。和風に中華風、韓国風に、ちょっぴり洋風まで、今回は思いつく限り、納豆のポテンシャルを引き出しました。
「納豆さえあれば、なんとかなる」。
そんな自信がふつふつとわき上がる、珠玉の丼を一挙に紹介。納豆の底力に、脱帽です。
納豆は1パック=40g
漬けまぐろ納豆丼
いつもの漬け丼も、納豆を加えれば手軽にうま味アップ。完熟トマトはつぶしつつ、たれ感覚で味わって。
材料とつくり方(1人分)
- ボウルにしょうゆ小さじ2とみりん小さじ1を入れ、食べやすい大きさに切ったまぐろの刺し身40gと、へたを取りざく切りにしたトマト1/3個分を加えて混ぜ、5分ほどおく。
- 別のボウルにどんぶり1杯分の温かいごはんとすし酢大さじ1を合わせ、白炒りごま大さじ1/2を加えて混ぜ、なじませてどんぶりによそう。
- 中粒納豆1パックに漬けまぐろの漬け汁少々を加えて混ぜ、漬けまぐろとともにごはんにのせる。
- 仕上げに小口切りにした細ねぎ適量を散らす。
器/岡田直人さん
納豆かき揚げ丼
納豆+枝豆で、豆三昧のヘルシーかき揚げ。紅しょうがのほどよい辛味で、ごはんが進みます。
材料とつくり方(1人分)
- ボウルに大粒納豆1/2パック、さやから外した枝豆大さじ2、もずく大さじ1を入れる。
- 薄力粉大さじ1、水大さじ1と1/2を加えて混ぜ合わせ、かき揚げのたねをつくる。
- フライパンに多めのサラダ油を熱し、たねを2等分して入れ、両面を揚げ焼きにする。
- どんぶりに温かいごはんをよそい、かき揚げをのせる。
- 好みで、だししょうゆや塩を適量かけ、紅しょうが適量を添える。
器/一柳京子さん
ツナマヨ納豆丼
マヨネーズは、隠し味程度に抑えるのがコツ。カレー粉をゆずこしょうに替えても、ひと味違ったおいしさに。
材料とつくり方(1人分)
- ボウルに小粒納豆1パック、油をきったツナ30g、マヨネーズ小さじ1、しょうゆ(または添付のたれ)、カレー粉各少々を加えて混ぜる。
- どんぶりに温かいごはんをよそい、軽く水にさらして水けをふいた紫玉ねぎの薄切り1/6個分、ツナマヨ納豆を順にのせ、仕上げにカレー粉少々をふる。
器/安藤雅信さん
たくあんサラダ納豆丼
食感の違う素材いろいろを、納豆サイズに切りそろえて。ぽりぽりさくさくと、リズムよくいただきます。
材料とつくり方(1人分)
- ボウルに中粒納豆1パックと添付のたれ、辛子を混ぜ合わせ、さいの目に切ったきゅうり1/4本分、2mm厚さのいちょう切りにしたたくあん2~3cm分、白炒りごま大さじ1/2、ちぎった焼きのり1/4枚を加えて軽く混ぜる。
- どんぶりに温かいごはんをよそい、たくあんサラダ納豆をのせる。
器/喜多村光史さん
アボカド納豆丼
納豆とアボカド、濃厚&個性的な素材のW使い。和とも洋とも分けられない、不思議でクセになるおいしさです。
材料とつくり方(1人分)
- ボウルに種と皮を取り除いたアボカド1/2個を入れ、フォークなどでつぶす。
- みじん切りにしたバジル2枚とマヨネーズ小さじ1、練りわさび小さじ1/2、こしょう少々を加え混ぜる。
- 中粒納豆1パックは、しょうゆ小さじ1(もしくは添付のたれ)を加えて混ぜ合わせる。
- どんぶりに温かいごはんをよそい、アボカドと納豆を順にのせ、仕上げに好みでレモンのいちょう切り適量を添える。
器/イイホシユミコさん
おろししらす納豆丼
香ばしい油揚げに、おろし、そして納豆としらす。想像しただけでおいしい、口にすれば想像以上においしい一杯。
材料とつくり方(1人分)
- 熱したフライパンに油揚げ1/2枚を入れ、焼き目をつける。
- 鍋肌からしょうゆ小さじ1を加え、香ばしい風味がついたら取り出して6~8等分に切る。
- 小粒納豆1パックは添付のたれ、辛子を加えて混ぜる。
- 大根おろし大さじ1と1/2としらす大さじ1は合わせておく。
- どんぶりに温かいごはんをよそい、油揚げ、納豆、しらすおろしを順にのせ、仕上げに小口切りにした細ねぎ適量を散らす。
器/一柳京子さん
ねぎ塩豆腐納豆丼
充塡豆腐を使えば、水切りの手間が省けます。おおいに食欲をそそられる、ごま油の香り。
材料とつくり方(1人分)
- どんぶりに温かい雑穀ごはん(白米でも可)をよそい、充塡豆腐(または水切りした絹豆腐)60gをくずしながらのせる。
- 長ねぎ5cm分、みょうが1/2本、青じそ1枚はすべて粗みじんに切り、小粒納豆1パック、塩小さじ1/2~1、ごま油小さじ2とともにボウルに合わせて混ぜ、豆腐の上にのせる。
器/岡田直人さん
<料理・スタイリング/中山智恵 撮影/砂原 文 取材・文/福山雅美>
中山智恵(なかやま・ちえ)
フードコーディネーター。手に入りやすい材料とシンプルな手順でつくる、新鮮な味わいの家庭料理が得意。近著に『定食弁当』(主婦と生活社)などがある。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです