お菓子はほとんど手づくりするという、はなさん。何度もつくっている、とっておきのレシピを教えてもらいます。毎月30日更新。
hana’s memo
無農薬のみかんやオレンジ類をジュースにした日は、残った皮でいつもオレンジピールのチョコレートがけ(オランジェット)をつくります。
冷蔵庫で保存もできるし、ちょっとした手土産にもなるので、オレンジ類がおいしい時期は、オレンジピールづくりが毎朝のルーティーンに組み込まれるのです。
驚くほど大量のグラニュー糖を使いますが、1本のピールでも大満足できる味に仕上げました。
オレンジの色と風味を生かしたいので、グラニュー糖のみ使用。今回はチョコレートはカカオ分72%を使いましたが、もっとビターなチョコレートでもオッケーです!
ワインにもぴったりな大人のデザート。無農薬のオレンジが手に入ったらぜひ。途中、ピールを乾かす時間が必要なので、余裕を持ってつくってくださいね。
オランジェットのつくり方
材料
● 好みの柑橘類の皮(今回は無農薬みかんと無農薬の伊予柑を使用)
2~3個分
● グラニュー糖
茹でて、ワタを取り除いた皮の重さの80%の分量と、最後の飾り付けに使用する分量(約100g)
● クーベルチュールチョコレート
100g以上(オランジェット30本分で、約100gのチョコレートを使用)
つくり方
1 好みの柑橘類の皮を、細長い三角形(一番幅広の部分が1cm強ほど)になるよう、カットする 。
2 1を鍋に入れ、皮が浸るくらいの水を入れて火にかける。お湯が沸いたら火を止めて、水を入れ替える。これを計3回、繰り返す。
[はなよりひと言]
茹でることで、皮の苦味が取れます。これ以上、茹でると苦味がなくなってしまうので、3回がちょうど良いです。
3 白いワタの部分を取り除く。ワタは少し残しておく方がおいしく仕上がるので、茹で終わった状態で上の余分な部分だけ取り除く。
[はなよりひと言]
包丁で幅広の部分からスッとワタを切り落とすと表面がきれいになります。
4 この状態で皮の合計の重さを計り、その80%の量のグラニュー糖を用意する。
5 皮とグラニュー糖を鍋に入れ、皮がかぶるくらいの水を加える。グラニュー糖を溶かしながら、中弱火で水分がなくなるまで煮込む。煮込み終わると、皮がほんのり透明な状態になる。
6 網やざるにオーブンシートを敷き、5を並べる。陽に当たる場所で乾かす場合は4時間ほど、日陰で乾かす場合は半日ほど乾かす。
[はなよりひと言]
乾かす場所によって時間が変わります。乾かし過ぎるとピールが硬くなってしまうので、表面がまだ湿っている状態で次の工程に進みます
7 チョコレートを湯せんで溶かす。
8 幅広の部分からピールの長さ半分くらいまで、グラニュー糖を付ける。付きづらい場合は、ピールを砂糖に押し付ける。
[はなよりひと言]
最初にグラニュー糖を付けることによって、ベタベタする部分が少なくなるのでピールを扱いやすくなります。
9 グラニュー糖が付いた部分を持ち、湯せんで溶かしたチョコレートを残り半分に付けていく。
10 オーブンシートに並べ、風通しの良い、涼しい場所でチョコレートを乾かす。完全に乾いたら、冷蔵庫で保管する。
はな
モデル・タレント。神奈川県横浜市出身。17才からモデル活動を始める。現在は、ファッション誌で活躍するかたわら、FMヨコハマ「Lovely Day♡〜hana金〜」のナビゲーターや、日本テレビ「夢の通り道」のナレーションも務めるなど、幅広く活躍している。趣味はお菓子づくりや茶道、仏像鑑賞。著書に『はな、茶の湯に出会う』(淡交社)、『hana’s style book』(宝島社)、『ちいさいぶつぞう おおきいぶつぞう』(幻冬舎)、『おくるおかし』(集英社)など。朝日新聞デジタル&TRAVEL「はなのたびたび旅日記」連載中。
Instagram https://www.instagram.com/hanalovestaco/
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天然生活webの連載「はなのお菓子」で人気のレシピを集めて、1冊にまとめました。「いちごショートケーキ」「タルトタタン」「台湾カステラ」「バスクチーズケーキ」など、はなさんが試作を重ねてできた32のレシピ。ぜひお家でつくってみてください。お菓子づくりに目覚めたきっかけなどについてのインタビューも掲載しています。