(『天然生活』2016年10月号掲載)
きれいめ? マニッシュ? ふたりのスタイリスト
きれいめ担当スタイリスト
植村美智子さん
うえむら・みちこ
雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。個人向けのコーディネートを指南する「リルティン」主宰。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
https://liltin.com
マニッシュ担当スタイリスト
荻野玲子さん
おぎの・れいこ
スタイリスト・岡尾美代子氏に師事後、独立。雑貨やインテリア、ファッションなどのスタイリストとして、雑誌などで活躍中。アンティークや古着好きで、洋服ではマニッシュなスタイリングが好評。
コーディネートしてもらった人
木下綾乃さん
きのした・あやの
イラストレーター。雑誌や書籍などで活躍中。手紙、旅好きに加え、最近では山登りにはまっている。著書に『ねこをもらったよ』(ミルブックス)。夫とふたり暮らし。身長162cm。
「いつも同じ」をなんとかしたい!
木下綾乃さん
1週間コーディネート改造 2日目
[植村さんコーディネート]
ゆったり服はボトムと靴色を合わせ、脚長スタイルに
あえて、ゆったりトップス+ゆったりパンツを組み合わせ、いまっぽい雰囲気に。ただし、そのままでは重たいので、ブラウスの前だけウエストにひっかけてバランスを。履きやすいローファーは、靴下を合わせて女っぽくなりすぎないように調節。
+したのは
[荻野さんコーディネート]
コートとパンツで縦長のシルエットに
薄手のコットンのコートと薄いアースカラーのブラウスという、スモーキーな色の組み合わせで、大人っぽい、きれいめのコーディネートに。手持ちのネイビーのパンツが九分丈だったので、サイドゴアのブーツを合わせると足元がぐっと引き締まる。
+したのは
木下綾乃さん
1週間コーディネート改造 3日目
[植村さんコーディネート]
ナチュラルスタイルは同系色ですっきりと
夏のスタイルに、ボトルネックニットをプラスして初秋の装いに。ゆったりワンピに太めのデニムの組み合わせは、背が高い木下さんだから似合う。メリハリをつけず、全体にグラデーションを描く色合わせで、やさしい雰囲気に仕上げた。
+したのは
[荻野さんコーディネート]
ブラウスはパンツにインし、コーディガンでバランスを
「ネストローブ」の白いパンツはリネンなので、落ち感がきれい。ややグレイッシュな白が手持ちの黄色いブラウスに似合う。パンツやトップスが夏物のままでも、アウターに濃いネイビーのコーディガンを合わせると、秋を先取りしたおしゃれに。
+したのは
◇ ◇ ◇
いつものスタイル
ゆったりラクな服が好き
いつもはナチュラル&リラックス。そんな木下さんのおしゃれを変えたのは、植村さんの色使いと、荻野さんのマニッシュスタイルでした。
◇ ◇ ◇
新しい挑戦は、ひとつだけに
植村美智子さん
背が高いから、メンズライクなスタイルが似合いますね。きれいめトップスや靴で、いまどき感を足してみては。
木下さんのナチュラルな雰囲気を生かしつつ大人っぽさをプラスするために、植村さんは、あえて投入アイテムを1~2点に絞って、小さく改造。
きれいな色のカーディガンや、ワンピースやスカートを投入すると、その効果は絶大。
いきなり別人になるのは無理。まず、ひとつ新しいテイストにチャレンジすることで、手持ちのアイテムまで、ぐんと新鮮に見えます。
「トップスをスカートにインしたり、着方でガラリとイメージが変わりますよ」と植村さん。
ガウチョパンツなど、さりげなく、「今年らしさ」を取り入れることも効果的です。
アウターを替えればイメチェン効果抜群
荻野玲子さん
シンプルな服でも、衿の形や、素材の透け感やレース使いなどで、ひとさじ、女らしさをプラスできますよ。
荻野さんが大切にしているのが、ひと足先取りした季節感。
手持ちの夏のアイテムはそのままに、軽めのコットンのコートなど、アウターをプラスすれば、秋らしい装いに変身。
一歩早めに季節を取り入れることで、おしゃれの感度が高く見えるというわけです。
さらに、シンプルでピリッと効く辛口アイテムをプラス。
ベストやブーツ、シンプルなコートなどは、甘さを抑え、色も控えめにして、マニッシュなものをチョイス。
あえてほっこりしすぎず、メンズライクにコーディネートをまとめることで、木下さんのやさしい雰囲気や愛らしさが引き立ちます。
◇ ◇ ◇
「洋服を選ぶときのポイントは、まずは素材の気持ちよさかな」
と木下さん。デザインが好きで買っても着心地が悪いと、だんだん着なくなって、フリマに出すことが多かったそう。そこで最近は、麻やコットンなど、肌触りがいいものを選ぶように。
黄色やオレンジなど、自分の好きな「色」がはっきりしているのも、イラストレーターならではです。
「 “かっちり” 着こなすより、ゆったりしたシルエットが好きなので、スタンダードより、少し首元が広い、リラックスした形を選ぶことが多いかなあ」と語ります。
実は木下さんのワードローブは、かなり欲張り。マリメッコのような北欧デザインも好きだし、ふんわりシルエットのワンピースも、メンズライクなオーバーオールやコートなど古着も好き。
さらに、5年前から山登りを始めたので、登山靴やマウンテンパーカなど、ワードローブのなかにはスポーツウエアも増えました。
「山用の服や小物を街中でも着たいんですが、どう合わせたらいいか、今回は、そこを教えていただきたいですね」と木下さん。
ひとつ洋服を買うと、それに合う小物なども欲しくなって、気がついたら、ご自宅のクローゼットはギュウギュウ詰めなのだとか。
「なのに洋服の組み合わせはいつも同じで、マンネリなんです。少ない枚数で印象を変えてコーディネートできるようになりたいです」
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Ⓓアンビデックス(フィグ ロンドン) TEL.03-5465-0447
Ⓔアンビデックス(ユニ) TEL.03-3481-4742
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木下綾乃さん(イラストレーター)◇4日目~5日目 ⇒
木下綾乃さん(イラストレーター)◇6日目~7日目 ⇒
鰤岡和子さん(菓子職人)◇1日目 ⇒
鰤岡和子さん(菓子職人)◇2日目~3日目 ⇒
鰤岡和子さん(菓子職人)◇4日目~5日目 ⇒
鰤岡和子さん(菓子職人)◇6日目~7日目 ⇒
〈撮影/中島千絵美 スタイリング/植村美智子、荻野玲子 ヘアメイク/西 ヒロコ 取材・文/一田憲子〉
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
※ 掲載している商品は、2016年の8-9月に販売していたもので、当時の販売価格(税込)をそのまま表記しています。すでに店頭にない場合などはご了承ください