• 日々、食事づくりをしていると、献立づくりに悩むことが多いもの。マンネリを打破する、飽きさせない献立づくりのノウハウを松田美智子さんに伺います。今回は、家族構成にあわせた心配りのコツを6つ。
    (『天然生活』2015年12月号掲載)

    家族の年齢と栄養を配慮するコツ6つ

    何をおいしいと感じるかは、食べる人の年代によって変わってきます。

    家族構成によって、少しだけ心配りすることで、家族みんなが味も栄養も満足できる食事に。

    3日で1週間の栄養バランスを意識

    画像: 3日で1週間の栄養バランスを意識

    一日の食事のなかで栄養バランスを完璧にするのは大変なこと。3日くらいで帳尻を合わせるよう意識するとよいでしょう。

    一日交代で魚と肉のバランスをとる、重めの食事が続いたら、お鍋など、あっさり食で胃の調子を整えるなど家族の体調もみて臨機応変に献立を決めましょう。

    手間がかかるものは多めにつくって上手にアレンジ

    画像: 手間がかかるものは多めにつくって上手にアレンジ

    長時間、煮込む料理には、手間ひまをかけるからこそ味わえるうま味や、とろとろのやわらかさ、栄養分などがたっぷりです。

    牛すね肉などは時間のあるときにゆでておくと、カレーやビーフシチュー、カツ、ソテーと、お年寄りにも子どもにも食べやすい料理にアレンジができます。

    年代に合わせてトッピングを替える

    画像: 年代に合わせてトッピングを替える

    家族に小さなお子さんやご年配の方がいる場合、それぞれの好みのものを単独につくるのは大変です。

    そんなときは、ハンバーグなど主となる部分はみんな一緒につくり、子ども用にはチーズ、お年寄り用にはきのこソースやおろしソースなど、トッピングを替えるとよいでしょう。

    年配の方の好みの味、栄養を配慮

    画像: 年配の方の好みの味、栄養を配慮

    一般に、年齢とともに甘辛のようなわかりやすい味を好むようになります。

    肉ならスキヤキ風、照り焼き風など、好みの味に仕上げると喜ばれます。

    好きなものなら無理なくとれるので、高齢になると不足しがちなタンパク質を補給できるという点でもよいでしょう。

    野菜を食べさせたいときは調理法をひと工夫

    画像: 野菜を食べさせたいときは調理法をひと工夫

    家族の健康のために、野菜をたくさんとれるメニューは必須。

    煮びたしや野菜たっぷりの蒸し鍋のほか、あつあつのドレッシングを生野菜にかけるスタイルもおすすめです。

    このように、煮る、蒸す、生など、食べ方に変化をつけると、飽きずに野菜をたっぷり食べてもらえます。

    ご年配用には細かく切って食べやすく

    画像: ご年配用には細かく切って食べやすく

    一般に、年齢とともにやわらかいほうがおいしいと感じる傾向があります。

    筑前煮などは各食材の食感を生かす煮方でベースをつくっておき、ご年配向けには、あとで取り出して細かくきざみ、やわらかく煮ます。

    食卓に出すときは、おいしそうに見えるあしらいも忘れずに。




    〈料理/松田美智子 撮影/川村 隆 取材・文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/松尾ミユキ〉

    松田美智子(まつだ・みちこ)
    料理研究家、テーブルコーディネーター。日本雑穀協会理事。女子美術大学講師。季節感と素材そのものの味、風味を大切にし、理に叶った調理法を提唱している。著書に『季節の仕事』(扶桑社)ほか多数。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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    天然生活の本『季節の仕事』(松田美智子・著)

    天然生活の本
    『季節の仕事』(松田美智子・著)

    天然生活の本『季節の仕事』(松田美智子・著)

    A5判
    定価:本体 1,400円+税
    ISBN978-4-594-08481-3



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