(『天然生活』2015年12月号掲載)
ワンパターンにならない朝食づくりのコツ6
手軽にできて、しかもマンネリにならない、そんな朝食づくりのノウハウを松田さんが伝授。
朝食は、がんばりすぎず、残りものやつくりおきを上手に利用するのがポイントです。
ピクルスなどつくりおきを活用
忙しい朝は、切ったりゆでたりする手間はなるべく省きたいもの。
そんなときに役立つのが、つくりおき。
おすすめは野菜のピクルス。
5種類あると、見た目もきれいで食感の違いも味わえ、栄養バランスも○。
冬なら大根、にんじん、カリフラワー、ペコリス、しいたけなどを。
夕食の過不足のバランスをとる
朝食に何を食べたいかは、前日の夕飯に大きく左右されるもの。
もし、ご主人が飲みすぎたとしたら、白がゆやお味噌汁を薄めにしたものにするなど、胃にやさしいものに。
また、外食が続くようなら、野菜を多めにするなど、朝食でバランスをとるように心がけます。
前日の残りは、ひと手間で別の料理にアレンジ
前日の残りものは、そのままでは食欲もわきません。上手にアレンジすることがポイントに。
ポテトサラダなら、焼くとまた別のおいしさが生まれます。
ゆで豚などは、肉とゆで汁を分けてストックします。
その汁にトマトを入れて温めれば、立派なスープに大変身です。
朝食の定番・卵は、いろんな調理法で楽しむ
手軽にタンパク質がとれる卵は、毎朝とりたい食材。
目玉焼き、スクランブル、オムレツ、温泉卵など調理法を変えて楽しんで。
同じ目玉焼きでも、フライパンでつくるか土鍋でつくるかで、食感も味わいも違うので、その日の気分で調理器具を替えるのもよいでしょう。
残ったパンやごはんをひと工夫でおいしく
かたくなったパンは霧吹きをかけ、場合によっては、アルミ箔で包んでオーブントースターや魚焼きグリルなどで焼くと、外はカリで内側はふんわりと仕上がります。
ごはんは小さな鍋にせいろをのせて蒸します。
下の鍋で汁ものを温めれば2段調理で、一気に仕上がります。
納豆など洗いにくい食材はパンやごはんにのせて
忙しい朝は、洗うときのことまで考えると時短ができます。
たとえば、納豆などはカップで混ぜてパンの上にのせていただけば、ほとんど器につかずにすみます。
目玉焼きが器にべたっとつくのを避けたい場合は、しっかり加熱して膜をつくった状態で器にのせるとよいでしょう。
〈料理/松田美智子 撮影/川村 隆 取材・文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/松尾ミユキ〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
料理研究家、テーブルコーディネーター。日本雑穀協会理事。女子美術大学講師。季節感と素材そのものの味、風味を大切にし、理に叶った調理法を提唱している。著書に『季節の仕事』(扶桑社)ほか多数。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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