• 飛田和緒さんに、失敗や工夫を重ねて進化し続けてきた「わが家の味」を、そのまま教えていただきました。今回は、「豚の角煮と煮玉子」のレシピを。飛田さんが実際に料理をする様子を動画でご覧いただけます。
    (『くりかえし料理』より)

    飛田家の「豚の角煮」を忠実に再現

    今回紹介する、豚の角煮は、最近よくつくる料理。

    以前はかたまり肉を四角く切ってから、煮ていましたが、肉によっては縮みがあり、何度も肉が小さくなってしまい、角煮らしいごちそう感が出ずにいました。

    ある日、下茹でのとき、かたまりのまま煮て、肉の大きさが決まったところで切り分け、味付けをしてみると、迫力のある角煮になりました。

    偶然の産物でもありますが、今はこのレシピが気に入っています。

    いままで、たくさんのレシピ本をつくってきましたが、 『くりかえし料理』には、「この素材がない場合は、こうしてください」、という代案が書いてありません。

    大事にしたのは、すべての料理について、わが家の味を忠実に再現し、分量、つくり方を記したこと。自著のなかに、そのような本が、一冊くらいは、あってよいと思ったからです。

    なかには、なじみのない食材や、調味料があったり、一度につくる量としては多いのでは、というものもあるかもしれません。

    そのような意図、理由あってのことだから、ご容赦いただきたいと思います。

    ずっと大切にしているレシピもあれば、少しずつアレンジしていく料理もある。

    暮らしの変化で料理もかわっていきますね。いずれにしても、「おいしい」があればいいと思っています。

    【実演】飛田和緒さん『くりかえし料理』から、豚の角煮と煮玉子のつくり方

    画像: 飛田和緒さん『くりかえし料理』から、角煮のつくり方 youtu.be

    飛田和緒さん『くりかえし料理』から、角煮のつくり方

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    【レシピ】豚の角煮と煮玉子のつくり方

    画像: 【レシピ】豚の角煮と煮玉子のつくり方

    材料(つくりやすい分量)

    ● 豚バラかたまり肉700g
    ● ゆで玉子4個
    ● しょうが(皮ごと薄切り)2片分
    ● にんにく(潰す)2片
    ● 酒1カップ
    ● 酢大さじ2
    ● 砂糖大さじ2と1/2
    ● しょうゆ大さじ3
    ● ほうれん草(ゆでる)1袋分

    つくり方

     豚肉は大きければ鍋に入る長さに切る。脂の面を下にして鍋に入れ、中火で焼く。脂が出てきたらペーパータオルで吸い取り、こんがり色づくまで焼く。

     しょうが、にんにく、酒、酢、砂糖、かぶるくらいの水を加え中火にかける。煮立ったら弱めの中火にし、落とし蓋、鍋の蓋をして2時間煮る。途中、煮汁が少なくなったら、かぶるくらいまで水を足す。

     鍋に入れたまま、完全に冷めるまでひと晩おく。白く固まった表面の脂は取り除く。

     豚肉を煮汁から取り出し、約5cm角に切る。

     の煮汁に戻し入れ、中火にかける。煮立ったらしょうゆを加えて中火にし、蓋をせずに煮詰めながら味を含ませる。

     途中、ゆで玉子を加えて煮汁を全体に絡める。器に盛り、食べやすく切ったほうれん草を添える。

     

    ※ 本記事は、『くりかえし料理』(扶桑社)からの抜粋です


    〈撮影/川村 隆 スタイリング/久保原惠理 原稿整理/福山雅美〉

    画像: つくり方

    飛田和緒(ひだ・かずお)
    1964年、東京都生まれ。高校3年間を長野で過ごし、山の幸や保存食のおいしさに開眼する。現在は神奈川県の海辺の魚がおいしい町で、夫と娘との3人で暮らす。毎日無理なく続けられる、作りやすい食材を使った、シンプルでおいしい料理が人気。著書に、『常備菜』(主婦と生活社)、『飛田和緒さんのかぞくごはん』(小学館)、『飛田和緒の郷土汁』(世界文化社)、『いちばんおいしい野菜の食べ方』(オレンジページ)、『くりかえし料理』(扶桑社)など多数。

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    天然生活の本『くりかえし料理』(飛田和緒・著)

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    『くりかえし料理』(飛田和緒・著)

     

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    B5判
    定価:本体 1,400円+税
    ISBN978-4-594-08659-6



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