「ヨモギ」の育て方
【分類】キク科ヨモギ属 【原産地】日本・朝鮮半島
食べられる雑草は、散歩の途中にもたくさん見つけることができます。よく見かける中で、一番美味しいと思うのはヨモギです。
春先にヨモギの新芽が出ると、広島の祖母がいてもたってもいられないといった形相で、日がな一日摘んでいたことを思い出します。
田舎では当たり前にそうしていましたが、当時、私たち家族が住んでいた横浜まで、相当な時間をかけてやってきた時でさえ、近所の空き地や造成地でずっとヨモギを摘んでいるような人でした。
横浜でそんなことをする人は他にいなかったので、祖母を恥ずかしいと思ってしまったほどでした。
でも、今なら気持ちはわかります。やわらかい新芽は本当に美味しい。もはや私も摘まずにはいられません。
ヨモギは香りが強く、アクもあるので、新芽でも気になる場合は、重曹と塩を入れたお湯で湯がいて、しばらく水にさらしておきます。その後、調理したり、ペーストにして保存します。
ヨモギは草餅にするのがポピュラーですが、沖縄では香味野菜としてよく食べられています。雑炊にするとヨモギ独特の香りが鼻に抜け、爽快な気分になります。数日乾かした後、から炒りしてお茶にするのもおすすめです。
お風呂に入れてもいいですね。体を芯から温めてくれます。
もし育ててみたいと思ったら、抜いても問題ない場所から根っこごといただいて持ち帰り、庭やコンテナに植えてみてください。私は広島の田舎から持ち帰り、移植しました。一度根付けば、長い間、楽しませてくれますよ。
食べ方
生の葉は素揚げか、天ぷらに。新芽が使いやすい。重曹を入れたお湯で湯がいて、団子やお餅に。乾かしてお茶にも。
ヨモギ入り雑炊
1 ヨモギの葉は洗って水気を切る。ニンジンは千切りに、シメジはほぐす。
2 小鍋に出汁、ニンジン、シメジを入れ、火にかける。沸騰したら弱火にして2〜3分煮る。
3 2にご飯を入れてひと煮立ちさせ、塩、醤油で味を調える。火を止め、ちぎったヨモギを散らす。
本記事は『食べられる庭図鑑』(良原リエ著 アノニマ・スタジオ刊)からの抜粋が元になっています
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良原リエ
音楽家。アコーディオニスト、トイピアニスト、トイ楽器奏家として、映画、TV、WEBムービーなどの演奏、制作に関わる。インテリア、手作り、リメイク、子育てなど、ライフスタイルすべてが活動・表現の場になっている。自身の暮らしや手作りのものを紹介しているインスタグラムも人気。著書に『たのしい手づくり子そだて』『まいにちの子そだてべんとう』(アノニマ・スタジオ)、『トイ楽器の本』(DU BOOKS)、『音楽家の台所』(コノハナブックス)など。
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